自己臭恐怖症で悩んでいる人は莫大なストレスを抱えています。

嫌なことやつらいこと、苦しいこと、すべて我慢しているだけでなく、においで他人に迷惑をかけないよう必死に気を遣う。

逆流性食道炎、胃潰瘍、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎…

ストレスに起因する内臓疾患を抱えてしまうケースも珍しくありません。

うつ状態で感情が動かなくなっている人も多いですね。

そして、ストレスで実際に体臭が発生することもあります。

ストレスが体臭を生み出す原理から、ストレスの原因と改善方法をお伝えしていきます。

なぜストレスで体臭がひどくなるのか?

ストレスによって身体に以下のような変化が起こるため体臭が出てしまうのです。

自律神経の乱れ

自律神経には緊張状態を作り出す交感神経とリラックス状態を作り出す副交感神経があるのですが、ストレスが溜まると交感神経が活発になります。

交感神経が活発になるとミネラルや乳酸が混ざった汗臭が出る。

さらに口の中が乾きやすくなって、胃酸の分泌が過剰になることで口臭がひどくなるのです。

活性酸素の発生

ストレスがかかると対抗するために副腎皮質ホルモンが分泌されますが、その過程で活性酸素も発生します。

活性酸素は身体を酸化させるものであり老化の原因とも言われています。

増えれば増えるほど加齢臭の元になるノネナールを増やしてしまうからにおいがキツくなってしまうのです。

アンモニアの発生

ストレスによって肝機能が低下することで尿素が溜まり分解されるときにアンモニア臭が発生します。

また、腎機能も低下することで尿として排出されるはずのアンモニアが残ってしまうことも原因です。

アンモニアは乳酸と比例して増加する傾向があるため、乳酸の増加原因となるストレスも影響します。

アンモニア臭と言えばオシッコですから、自分の身体からアンモニア臭を発するというのは非常に辛いと思います。

ストレス状況下だけ発生するにおいもある

自律神経などの問題であれば、状況に関係なくにおいが出続けます。

しかし、ある特定の場面、例えば学校や職場に行ったときだけ出るにおいもあるのです。

ヒトは、恐怖やストレスにさらされると、不快なにおいを発するという。例えば、バンジージャンプで跳ぶ直前、脇の下にガーゼを挟んでおき、ジャンプ後のガーゼを別の人に嗅がせると、みな無意識のうちに、身をのけぞらせるという。

引用元:無臭社会には代償がある!?──においが“生きる”を支えている、2019、日経リュクス

皮膚から発生する硫黄化合物系のにおい成分であり、資生堂が「STチオジメタン」と命名しています。

ストレス臭と呼ばれるものですが、ストレスを感じない人がいないことを考えれば誰しも少なからず出しているでしょう。

ただ、緊張の度合いに応じてにおいが強くなってしまうため、過度の緊張状態であれば他人に影響を与えるほどになるわけです。

家でリラックスしているときは臭くないのに、緊張する場所に行くと臭くなるのはストレス臭が原因だと言えます。

緊張状態が実際よりも臭いと思わせる

かといって、すべてが実際のにおいによる反応とは言い切れません。

なぜなら、緊張状態で交感神経優位になっていると、周りの些細な反応にも敏感になるからです。

リラックスしているときなら見過ごすような他人の反応も拾ってしまう。

咳払い、鼻すすりだけでなく、鼻に手を当てる仕草など、神経を研ぎ澄まして観察。

すべて自分のにおいで反応したと結び付ければ数も増えてくるわけです。

ストレス状況下では、実際に発生するにおいだけでなく、神経が過敏になることでプラスアルファされる。

だから、余計に自分が臭いと思ってしまうんですよね。

長年の我慢で蓄積されたストレスは厄介

嫌なことを嫌と言えず、イライラしても笑ってごまかす。

幼少期の親子関係からずっと自分を押し殺して我慢し続けてきた人生。

本当なら耐え切れないはずのことを耐えてきているので、想像を絶するほどのストレスが蓄積されているんですよね。

にもかかわらず、自分が臭いと思うことでさらにストレスを抱え込む。

溜めに溜め込んだストレスがにおいを発生させるだけでなく、においが漏れ出しているような感覚にもさせています。

職場で嫌なことがあってストレスを感じたくらいであれば、自分の好きなことをすれば発散できるでしょう。

しかし、長年蓄積されてきたストレスは簡単に解消できません。

表面ではなくもっと根っこにある感情を表現して初めて解消できるのです。

自己臭恐怖症で悩む人がストレスを解消するために必要なこと

ストレスを解消しようと何かに取り組んでも、日々抱えるストレスが莫大だから全く追い付きません。

背景にある我慢の習慣を変えないことには解決しないのです。

まずはカウンセリングで話していく中で、自分がどれだけのことを我慢しているのか、ストレスを抱えているのかを実感するところから。

そして、我慢しすぎて見えなくなった自分の本音に気付けるようにしていきます。

奥深くに押し込んできた本音を言葉にできるだけでもかなりストレスは解消されますが、自分の本音に従って動ける比率が高まっていくと日々のストレスが軽減されるのです。

本当の自分で生きることで葛藤が生まれ、自我の確立へとつながっていく。

自分の人生に責任を持ち、自分が決めた人生を歩んでいる感覚が持てれば、他人のために我慢しすぎることはなくなります。

自己臭恐怖症でストレスを抱え込み過ぎて苦しんでいる方はご相談ください。

⇒自分のにおいが気になって仕方ない自己臭恐怖症を克服するカウンセリング