子供の家庭内暴力を加速させる接し方、やめさせる接し方

子供の家庭内暴力を加速させる接し方、やめさせる接し方

親御さんから「息子が暴れて収拾がつかず困っている」という内容でご相談いただくケースはよくあります。

どちらかというと直接の暴力ではなく、暴言や破壊、騒音などが多いですね。

息子さんがカウンセリングに前向きであれば一緒に来られたり、否定的であれば親御さんから対応の仕方についてご相談いただく形になっていますが、対応している中で自分の娘に対する間違った接し方に気付かされた経験がありました。

私の娘はまだ小学生なので暴力と言ってもかわいいものですが、もし私が親として間違った接し方を続けていたならいずれ大変な問題になったのは明らかです。

実際、私と同じような間違いをしてしまっているなと感じるケースも多々ありますので、今回の内容で何かしら気付いていただければと思っております。

子供の暴力を加速させ苦しめてしまう親の受容的態度

暴力を振るって怒りをぶつける。ぶつけてもまだイライラしてる様子でまた暴力を振るってくる。暴力を振るえば振るうほどにイライラして「イーッ」となってくる。そして、過剰に暴力を振るうけどおさまらず、最終的には泣いて終わる。

これが私に怒りをぶつけてくる娘のパターンでした。

私はどんな怒りでも受け止めて発散させた方がいいと考えていましたので、どれだけエスカレートしても嫌だと言わず自由にさせていたのです。

娘が私に「嫌やって言わへんからやるんやん。嫌やったら嫌って言ってよ」と言ってくれたことがあったのですが、嫌だといえば娘は怒りが発散できなくなるだろうと思って嫌だと言うことはありませんでした。

しかし、どれだけ受け止めて発散させても娘の苛立ちは消えず、暴力を繰り返したのです。

子供の暴力をやめさせるために親が果たす役割とは?

娘が言ってくれた言葉の通り、娘は怒りを暴力で発散したかったのではなく、コントロールできなくなった怒りを父親に止めて欲しかったのです。

外でおとなしくて家族にだけ暴力を振るう子供は暴力が悪いことだとわかっています。だから本当は暴力を振るいたくない。でもやってしまうことによる罪悪感に苦しんでいます。

暴力や破壊をいくら繰り返しても何かモヤモヤした感じが残ってスッキリしないのは、罪悪感から自己嫌悪に陥ってしまうからです。

子供の暴力をやめさせるために親がすべきことは、何をされても我慢して受け止めることではありません。

暴力を振るう子供が自分の感情をコントロールできずに苦しんでいることを理解しながら、コントロールできるようにサポートしていくことなのです。

子供の感情コントロールをサポートするために親ができること

まずは、子供が暴力行為をしてきたら、親が感じた気持ちを正直に伝えることです。

「痛い」「嫌」「悲しい」「つらい」といった暴力行為を受けることで感じたことを子供に言うようにします。

暴力を受けることで親が感じる痛みを子供の心に届かせるイメージで、できる限り詳しく伝えてください。

「暴力を振るう人間は最低だからやめなさい」「そんなことしてるとろくな人間になれないよ」といった常識論は逆効果になりますのでやめましょう。

その他、大声を出したときに「黙れ!」、大音量で音楽を聴きだしたときに「うるさい!近所迷惑になるからやめなさい!」、物を壊したときに「もったいないからやめろ!」といった感情的な対応も効果がないだけでなく、子供の感情を逆撫でして余計に怒りを助長しますので気をつけてください。

家族が気付いていない問題に気付き解決していくことが必要

子供が家で暴れることにはそもそもの原因があります。

しかし、親も子供もその原因から目を逸らしている状態であるため、親からして子供がなぜこんなに暴れるのかわからないし、子供からしても自分がなぜ暴れてしまうほどイライラするのかわからない状態になっています。

そして、お互いがよくわからないまま表面化している暴力だけに焦点をあてるから解決できないのです。

親には無意識でおこなっている子供への間違った接し方があり、子供には無意識にしている感情の抑圧、我慢があります。

気付けないままの状態では解決しようとしてもどうしようもできませんが、カウンセリングを受けながら少しずつ目を逸らしている本当の問題に気付き、働きかけをしていくことによって解決することができます。

暴力への受容が生み出す子供の深刻な悩み

暴力を受容されて育った子供は自分の感情をうまくコントロールできず、人に表現することが難しい状態になります。

結果、自己中心的な考えに支配されることでストレスを抱えやすくなるため、依存症や対人恐怖症といった心の悩みを抱えて苦しむ確率が高くなるのです。

子供の暴力がエスカレートしてきたり、怒っても聞かない、逆により暴力が過剰になるかもしれないと思うと恐くて何もいえなくなる気持ちはわかります。

しかし、親として本当に子供のことを思うのなら、感情をコントロールできず苦しむ子供としっかり向き合ってサポートしていただきたいと思っております。



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