「対人恐怖症に本は効果がないと主張するカウンセラーがあえて書いた対人恐怖症の本」というタイトルの本を書いたときの話です。

対人恐怖症を克服するためのノウハウ本はいくらでもあるけどなかなか効果が出ない。

どうすれば本でちょっとでも効果が出せるかを考えた末にストーリー形式を思いつきました。

カウンセリングを受けて克服された方を見てきた経験、私自身の克服経験を参考にストーリーを書けば、対人恐怖症がどうやって克服に向かうのかをイメージしながら、今自分が何をすれば良いかに気付いていただきやすいのではと思ったからです。

私もいろんな対人恐怖症関連の本を読みましたが、実際の症例や改善の過程が書かれていたものが一番役に立ったのもあります。

カウンセラーには守秘義務がありますからもちろん実話ではありませんが、カウンセリングをしていた中であの時受けていただいた方はこんなことを感じていたのではないかというイメージをしながら書いたことで、2つの気付きを得ることができました。

カウンセラーに話をすることが大切であること

まず1つ目はカウンセラーに話をすることが大切であること。

これは意外でした。

なぜなら、私は話すこと自体に大した効果はなく行動をすることで初めて大きな効果が得られると思っていたからです。

確かに行動することはすごく大切で行動に移せるようになり、それを習慣化させることができれば対人恐怖症とほぼ無縁になれます。

しかし、行動をするにあたって必要な「自分がどうしたいか」の元になる「自分がどう思ったか、どう感じたか」という部分がないと行動しようにも行動できないのです。

専門家であるカウンセラーに話すことはその部分を解消し、自発的な行動のエネルギーを生み出してくれます。その他、脳の働きや考え方の偏り、コミュニケーション方法が改善される効果もあります。

行動に移せるようになったら克服までが早いこと

2つ目は行動に移せるようになったら克服までが早いことです。

3人のストーリーを書いて、それぞれ別の事例で書いたはずなのに行動できるようになってからの話が長く書けなかったことで気付きました。

行動できるようになれば克服までの期間は一気に早まることを知っていたつもりでしたが、ここまで期間が早まるとは思っていませんでした。

実際にカウンセリングを受けられる方の変化は、最初は緩やかに少しずつ、自覚できるかできないかぐらいが多く、少しずつ行動に移せるようになってから一気に加速していく感じなのです。

今回、本を書くにあたってはできるだけ詳細に書きたいと思っていましたので、頑張ってイメージしながら話を膨らませるように書いていたのですが、行動できるようになってからの内容に関しては書きようがありませんでした。

正直、ちょっと物足りなさはありましたけどね(笑)

このように気付きも得ることができた今回の執筆は大変でしたが、チャレンジしてみて良かったかなと思っています。