対人恐怖症、自分の力で克服できればそれが一番ですよね。

インターネットで調べたり、本を読んだりしている人がほとんどだと思います。

でも、なかなかできません。

なぜでしょうか?

それはあなたが「克服したくない」と思っているからです。

「はぁ!?」

とか言わないでくださいね(笑)

「そんなこと思っているはずないじゃないか!こんなにつらい思いをしているのに!」と怒られるかもしれません。

でも、あなたの状態が順調に克服に向かっていない、克服できていないのならそうだと言えます。

誰もあなたが克服したいと思っていないとは言っていません。

ただ、あなたは自分でも気付けない心の奥底、無意識のレベルで「克服したくない」と思っているのです。

その無意識の「克服したくない」という気持ちが、意識して思っている「克服したい」という気持ちを上回ってしまっているのです。

ここであなたにお聞きしたいことがあります。

「対人恐怖症を克服できれば良いことだけが待っていますか?」

「今より悪くなることや、今の状態から変わることによる不都合は全く起こりませんか?」

一度考えてみてください。

無意識の「克服したくない」という気持ちは克服するための行動にブレーキをかけてきます。

ですから、「克服したい」と思っているはずなのに、思い切って行動できなくなってしまうのです。

まず、この無意識の「克服したくない」という気持ちが存在すること、そしてそれが何かに気付くことが非常に大切です。

気付くことができれば変えることができます。

逆に、気付くことができなければ変えることはできません。

いかがですか?気付くことはできましたか?

気付くことができたら次のステップです。

無意識の「克服したくない」という気持ちに保険を掛けます。

克服したくない気持ちに保険を掛ける

どんな気持ちが原因で「克服したくない」と思っているのかを以下のように箇条書きで書き出します。

【例】

  • 対人恐怖症のままの方が周りから心配してもらえるから。
  • 克服して社会に出るのが怖いから。嫌だから。
  • 克服できたところでやりたいことがないから。
  • 克服できても、友達や恋人ができたり、楽しい人生が待っているとは思えないから。
  • 対人恐怖症の人同士で仲良くなれるから。

次に、これらの原因について、どうすれば解決できるのか?どうすれば克服しても問題にならないか?を考えます。

・対人恐怖症のままの方が周りから心配してもらえるから。

→受け身ではなく、自分から働きかけて周りとかかわれる方法を探す。例えば、話しやすい1人か2人くらいに絞って毎月飲みに誘うなど。

・克服して社会に出るのが怖いから。嫌だから。

→社会に出た場合のメリット、デメリットを書き出す。何が良くて何が悪いのかを明確にする。克服できてもそのデメリットは残るのか?それは耐えられないことなのかを考えてみる。

・克服できたところでやりたいことがないから。

→周りから笑われそうなことでもいいから、お金と時間が有り余っていればやりたいことを書き出す。その中から、不純な動機でもいいから、楽しそうだと思えることを考えてみる。

・克服できても、友達や恋人ができたり、楽しい人生が待っているとは思えないから。

→自分が普通に誰とでも話せて、毎日対人恐怖症で悩まない状態、克服できた状態をイメージしてみる。メリットを書き出す。リアルに想像しても友達や恋人はすぐできないかもしれないが、対人恐怖症で悩んでいる今よりは楽しく生きられることに気付く。

・対人恐怖症の人同士で仲良くなれるから。

→克服できたら、その友達にも克服のコツを教えてあげて、一緒に克服できたら克服した後も仲良くいられる。もし、克服できていない友達がいてもサポートしてあげられる。

これで、保険が掛かりました。

書き出せた原因が根本的なものであればあるほど、「克服したくない」気持ちがなくなります。

ただ、今回は初めてされたばかりなので、根本的な原因は書き出せなかったかもしれません。

あまり「克服したくない」気持ちがなくなったように感じなかった方は、週一回でも月一回でもかまいませんので、今後も継続して原因を書き出して保険を掛けることをやってみてくださいね。

最悪の事態を想定して具体化しておくことも効果的

対人恐怖症の場合、実際には起こりえないことだと本人が自覚しているのもかかわらず、その恐怖や不安を抑えることができず苦しみます。

「実際には起こりえないこと」

ここがポイントです。

つまり、あなたのその自覚をもっと突き詰めて、確信に変えてあげれば良いのです。実際に起こりえないことだと確信できれば、恐怖や不安にすらなりません。

では、その具体的な方法をご紹介しますね。

例えば、視線恐怖症で町を歩いているだけで、通りすがる多くの人に自分が見られていると感じて苦しくなる人がいるとします。
実際は見られているはずなんかないと本人も自覚しているけど、気になるものは気になるからどうしようもない。

そんなときにこう考えてみます。

「もし、その通りすがりの人に自分が見られているのが本当だったとして、最悪自分にどんな悪影響があるのか?」

考えてみて下さい。

「変な格好したヤツだな」とバカにされる。

「不細工だな」と思われる。

で、それで、その見知らぬ通りすがりの人たちがそう思って、面白おかしくその見知らぬ人の家族や友人、知人に話したとします。

そうした場合に、事実としてあなたにどんな被害が及びますか?

そうです。

「見知らぬ何の関係もない人に自分の悪口を言われることです。」

それって怖いですか?

そんなところまで気にして生きた方がいいのでしょうか?

そのために自分を苦しめてまで頑張る必要はあるのでしょうか?

という感じで、自分に聞いていきます。

たいていの場合、途中で気にしていたことがばかばかしくなって、気持ちがラクになります。

そうなれば、視線恐怖症が和らぎます。

よく「ありのままの自分を否定せずに認めてあげるのが対人恐怖症に効果的だ。」と言われることがあります。

でも、そんなこと言われても理解するのが難しくて結局できないですし、できないとなると最終的にはできない自分を責めて悪化していきます。

とにかく、

できないと思うことはやらない。

できると思える状態にしてからやる。

これだけは守ってください。悪化させないための鉄則です。

一番大切なのは、実際に行動することではなく

「できると思える状態にする」という準備です。

対人恐怖症を克服できないもう一つの理由

それは「間違った方法のまま克服しようと頑張っていること」です。

対人恐怖症の背景には間違った考え方(歪んだ捉え方)が潜んでいます。

その間違った考え方の中でいくら頑張って考えても正しい答えは出ません。

にもかかわらず、そのままの状態で頑張ってしまいます。

アインシュタインがこう言っています。

「その問題を生み出したのと同じ思考では、けっしてそれを解決できない」

まさにその通りです。

それは不可能なことなのです。

頑張って何とかなる問題ではありません。

ですから、頑張る前に間違った考え方を変えていく必要があるのです。

まず、自分がどんな間違った考え方をしているのかをちゃんと客観的に把握して、それとは違う現実的な考え方を導き出します。(症状が軽ければこの時点で克服できます)

そして、その導き出した現実的な考え方が正しいかどうかを実際に行動して検証していく。それを繰り返す。

以上のような手順で頑張らなければ、結局今までの間違った考え方に巻き込まれて変わらない自分を責めるだけで終わります。そのせいで悪化する場合すらあります。

大切なのは、克服できる方法に従って頑張ること

せっかくの頑張りをムダにしてしまわないように、克服できる方法に従って頑張りましょう。

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