回避性パーソナリティ障害(APD)とは、人に拒絶されることを異常に怖がって親密な人間関係や社会的な交流を回避するもの。

極端に低い自己評価から自分が社会不適合者で魅力がないと確信しているため、人とのかかわりや愛情、人に受け入れられることに対する願望が強いにもかかわらず避けてしまうのです。

別名、不安パーソナリティ障害(APD)とも呼ばれます。

回避性パーソナリティ障害というのは、あらゆる面で自信がなく、失敗したり傷つけられたりするのを避けるため、仕事も対人関係もすべてにおいて消極的なタイプである。

引用元:いくつあてはまる?「回避性パーソナリティ障害」という病|病的に自分が好きな人|榎本博明 – 幻冬舎plus

過保護な家庭環境、幼い頃に親や友人から拒絶されたと感じた経験などをキッカケに、回避を繰り返して習慣になった後天的な性格と言われます。

遺伝が原因となってるかどうかの議論もありますが、環境要因に比べると大きな影響はありません。

回避性パーソナリティ障害の特徴から見た対人恐怖症との関連性

対人恐怖症の人の4分の1は回避性パーソナリティ障害を併発していると言われるほど対人恐怖症との関連は深く、「ひきこもり」「不登校」「出社拒否」という形で生活に支障をきたしているケースが多いです。

他の精神障害の合併については、境界性、反社会性パーソナリティ障害と薬物依存、回避性、依存性パーソナリティ障害とうつ病、回避性パーソナリティ障害と社交不安障害など、とくに結びつきが強い組み合わせがあることが知られています。

引用元:パーソナリティー障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

とにかく回避するためには手段を問わず生活に大きな支障をきたしている点、回避するための言い訳や手段を考えることに苦しみ、回避した後は自分や他人を納得させるために回避した理由を正当化するという点が特徴的だと思います。

当然、対人恐怖症でも人と接する場面は可能な限り回避しますが、学校や職場に行くことや子供の送迎、冠婚葬祭など、生活に支障をきたすことは基本的に回避しませんし、回避した後は罪悪感に苛まれることが多いです。

回避性パーソナリティ障害の代表的な症状と診断基準

  • 人とかかわる仕事を避ける
  • 好かれていると確信できない相手とはかかわらない
  • 拒絶されることへの恐怖心が強すぎて深い付き合いができない
  • 世間から批判を受けたり拒絶されたりすることを気にしてしまう
  • 拒絶を恐れて新しく人間関係を築くことができない
  • 他人と比較して強い劣等感を抱いている
  • 恥をかくかもしれないと考え過ぎて新しいことに取り組めない

回避性パーソナリティ障害かどうかは、以下の診断基準を参考にしてください。

診断基準をわかりやすくまとめると、つぎの7つの特徴のうち4つ以上が当てはまれば、回避性パーソナリティ障害と診断される。

(1)批判されたり拒否されたりするのを恐れるあまり、対人関係が重要となる仕事を避けようとする

(2)嫌われるのが怖いため、好かれているという確信がもてないかぎり、人とかかわりたいと思わない

(3)恥をかくことやバカにされることを極度に恐れるため、親しい間柄でも遠慮を示して距離を保つ

(4)人前では、批判されることや拒絶されることに神経過敏になっている

(5)不全感のために、知り合ったばかりの人たちの前では自由に振る舞えない

(6)自分は社会的に不適格である、長所がない人間である、他の人より劣っているといった劣等感が強い

(7)どうせうまくいかずに恥をかくことになるといった思いが強く、何かに挑戦したり、新たなことに取り組んだりすることに対して、異常に引っ込み思案になる

引用元:いくつあてはまる?「回避性パーソナリティ障害」という病|病的に自分が好きな人|榎本博明 – 幻冬舎plus

回避性パーソナリティ障害を克服するために

回避性パーソナリティ障害の克服には、ソーシャルスキルの向上を併せておこなうカウンセリングが最も有効と言われています。

人とのかかわりを避け続けてきたため、人とのかかわり方を教わりながらかかわっていくことが必要なのです。

対人恐怖症の回避が後天的性格にまで根付いたものなので、基本的には対人恐怖症と同じ克服方法が通用します。

ただ、後天的性格にまで根付いていることによって、長期に渡って回避が習慣化され、しかも正当化されてきているため、克服までかなりの時間を要する。

性格を変えるようなものですから簡単ではありませんよね。

感覚的には醜形恐怖症や自己臭恐怖症といった重度対人恐怖症と同レベルの難易度かなと思っています。

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