対人恐怖症で悩む人に共通するシャットアウト思考。

自分の考えと違うことは基本的に受け入れずシャットアウトします。

友達から「この歌いいよ」と勧められても自分が興味のないジャンルなら聴こうともしない、相手の意見が自分の意見と違っていたらそんなの間違ってると全否定、自分が正しいと信じていることに反している人は認めない…

表面的には否定なんて絶対しませんが、心の中ではしっかり否定しているのです。

これはカウンセリングを受けたときにも発揮されますので、カウンセラーがすごく曖昧に可能性を伝えたとしても強く否定して聞き入れないこともよくあります。

まったく違う意見を断言されたならわからなくもないですが、人によっては「○○ということも考えられます」くらいの表現でもシャットアウトされますね。

シャットアウト思考が対人恐怖症の改善を妨げる理由

本来、人は他人とのかかわりの中でいろんな考え方や価値観に触れたり、情報を得たりして自分の考え方や価値観を成長させていきます。

成長することによって今まで認められなかったことを認められるようになったり、苦手だと思っていた人が大丈夫になったり、興味がなかったことに興味を持つようになったりと、見える世界がどんどん広がっていくのです。

しかし、他人の考え方や価値観をシャットアウトしてしまう状態だった場合はどうでしょう?

まったく視野が広がらないどころか、自分の考えや価値観に固執してどんどん視野が狭まっていきます。

対人恐怖症による相手が自分のことをどう思うか、どう考えているか等にとらわれてしまう状態は、実際に人とかかわる中で「こういうタイプの人はこう考えるんだな」と知っていくことで変化して、自分が考えている悪い予測だけがすべてじゃないという考えに至ります。

シャットアウトすることでこういった変化が生まれなくなるので、対人恐怖症の改善を妨げてしまうのです。

「葉を見て森を見ず」状態になっていく

一部に気を取られて全体を見失うという意味合いの「木を見て森を見ず」という諺ご存知だと思いますが、シャットアウトを続けてきた人は「葉を見て森を見ず」になっているケースがほとんどです。

例えるなら以下のような感じですね。

一枚の葉っぱしか見えていない人が「葉っぱが虫食いで欠けてしまってるんです!」と一枚の葉っぱだけを見つめながら不安そうに話す。

それに対して、葉っぱ以外の枝や木が見えている人から「そんな一枚の葉っぱ気にしなくていいじゃん」と言われる。

でも、一枚の葉っぱしか見えていない人は「この虫食いが他にも広がって木や森もダメになるはずだ!早く虫を駆除しないと大変なことになりますよ!」なんて言い出す。

でも、それはたった一枚だけの話であって他がどうかは実際に見て確認しない限り分からないのです。逆になぜその一枚の葉っぱだけで断言できるのかが不思議ですよね。

あなたは葉っぱを見ていますか?それとも枝でしょうか?

シャットアウトの繰り返しによる視野の狭さがどれだけ悪影響か、少しでも気づいていただければと思います。

シャットアウト思考をやめるために

大切なことはまず自分が他人の考えや価値観をシャットアウトしていることに気付くことです。

身近に「この人はダメだ」と否定している相手はいませんか?

誰かの行動を見て「何でこうしないんだ」とイライラすることはありませんか?

もし、あるのならその相手をシャットアウトしている状態だと言えます。

シャットアウトしないようになるためには、なぜシャットアウトしてしまうのかを考えてみること。そして、自分の中にある固定観念や嫉妬心等に気付くことができれば少しずつ変わってきます。

シャットアウト思考は「自分は正しい、だから相手が間違っている」という○×思考でもありますので、自分の考えにも相手の考えにも○×を付けずに「そういう考えもあるな」と認めていく作業も効果的です。

すべてのことに対してシャットアウトしないようにするのは難しいですが、ある程度柔軟性を持たせるくらいの感覚で取り組んでいただければいいかと思います。

シャットアウト思考に気付くためのヒントは嫌悪感

高校に入ってすぐの頃の話ですが、私はコンピューター無線部というクラブに所属していたことがありました。

当時、人と話せない状態で運動音痴でしたがクラブは入らないといけないものと考えていたために消去法で入ることになったのですが、そのクラブの人はみんなオタクでアニメの雑誌見ながらその話ばかり。

カラオケに行っても男子が女性の声マネをしてアニソン熱唱。みんなからは拍手喝采。

正直、気持ち悪くて仕方がありませんでした。

その影響で、エヴァンゲリオンの「残酷な天使のテーゼ」を聴くだけで発狂しそうになるくらいでしたからある意味大変でしたね。

まぁ、そんな雰囲気に馴染めず、誰とも話せない状態でしたので、徐々に行かなくなって、間隔が空いて行きづらくなって半年経たないうちに幽霊部員となりました。

当時の私はすごく偏見が強く、オタクと呼ばれる人たちに嫌悪感を抱いていましたし、極端な話生きている価値すらない人間だとすら思っていました。私自身、人のことどうこう言える状態じゃなかったんですけどね(笑)

でも、今は別にオタクだからどうとか全然思わないですし、オタクの友達もいます。アニソンでも良いと思った曲は聴きますし否定もしません。

長々と対人恐怖症と関係なさそうな話してきましたが、実はこれってすごく関連してるんですよね。

関連してるのは「嫌悪感を感じること、自分が認めたくないことに理解を示そうとせずに真っ向否定して拒絶すること」です。

私の場合オタクに対してでしたが、これは人によって違うと思います。

あなたはどんなことに嫌悪感を感じて否定していますか?

そのことと少しずつでも向き合うようになっていけば考え方の視野が広がって、今見えていないことが見えるようになる。雰囲気も柔らかくなっていく。

見えてくると克服するための正しい方向に気付いて行動していけるようになりやすいんですよね。

まずは、自分がどんなことに嫌悪感を感じるか書き出してみるなりして、気付くことから始めてみましょう。

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