雑談ができず叫ぶ女性

「雑談ができない」というお悩みでご相談いただくことは多いです。

  • 休憩時間に同僚と一緒にいるのに沈黙の時間が流れて気まずくなる
  • 一緒にランチをしても黙々と食べているだけで話せない
  • 上司や同僚が話しかけてくれても話が続かない
  • 勇気を出して自分から話しかけても一言で終わってしまう
  • 仕事上必要なことの話はできるけど他の話は全然できない

私も上司や同僚と「何を話せばいいのか」ばかり考えて話せず孤立していた時期がありました。

仕事上で必要な話はできるのに雑談になると全然話せない…

どれだけ本やインターネットで話し方を勉強して頑張ったりしてもできないのがつらいですよね。

なぜ雑談ができないのでしょうか?

豊富な知識やネタ、面白い話ができる能力がないから?

説明が下手だから?

まず相談対応をしてきた中で気づいた雑談ができない原因からお伝えしていきます。

そもそも「雑談」って何?

雑談を辞書で調べると以下のように定義づけられています。

さまざまな内容のことを気楽に話すこと。また、その話。とりとめのない話。

出典:デジタル大辞泉

適当にいろんなことを話すのが雑談なんですよね。

仕事のホウレンソウ(報告、連絡、相談)のような重要性はなく、お互い自由に自分が話したいことを話せばいい。

営業で商品を買ってもらうために雑談から入るケースもありますが、基本的には目的を持たない話になります。

会議や話し合いのようにテーマを決めて結論を導き出すこともありません。

飲み会での雑談なんてその場限りで記憶にも残らない話ばっかりですからね。

雑談は中身だけ見ればどうでもいい話なので、生産性や意味を求めれば無駄でしかないでしょう。

しかし、人は雑談によって自己開示をし合い、心理的な距離感を縮めています。

仕事においても必要な会話しかしないではやっていくのが難しくなる。

人とのかかわりを完全に避けられない以上、どうしても雑談は重要になってくるのです。

雑談ができない原因

雑談の得手不得手は生まれつきの性質

そもそもの大前提として生まれつきの性質が影響していることを知っておいてください。

世の中を動かしている社交的な人たちはたいてい雑談が得意な人たちです。

政治家、講演家、芸能人、コメンテーター…

それは生まれ持った性質であり、同じレベルになるのは至難の業だと言えます。

いくらでも話のネタが湧き上がってきて話そうと思えば何時間でも話せる。

雑談ができるのが当たり前だから、そもそも雑談がどうとか考えません。

「雑談ができない」と悩む時点で自分は生まれつき雑談が得意な方じゃないわけです。

だからといって、雑談ができるようになれないわけではないのでご安心ください。

私自身も雑談が得意ではありませんが、今は雑談ができるようにはなっています。

育ってきた環境で重ねた会話の経験

生まれつき得意じゃない性質の人でも、小さい頃から普通に雑談ができるケースもあります。

家庭環境、学校生活等の影響です。

人は成長していくことができるので、たどたどしい話し方でも家族がちゃんと話を聞いてくれたり、友達が一緒に会話を楽しんでくれたり。

話すことの楽しみを感じ、成功体験を重ねることで雑談ができるようになる可能性はいくらでもあります。

逆に、家族が集まってもテレビのことを少し話すだけ、学校に行ってもほとんど人と話さないとなれば、雑談できるようにはなりませんよね。

人と話すのが苦手だからなるべく話さないようにする。相手に合わせてばかりで自分の話をしない。

雑談の機会がなく、自分からも避けてきたからできないのもあるわけです。

雑談ができない人に見られる特徴

自分のことを話さない

相手の話に乗っかるだけで自分のことを話そうとしない。

仕事が忙しいときにどう思うのか、会社の方針に対してどういう意見を持っているのか、いつも家に帰って何をしているのか、休日に何をしていたのか、何に興味関心があるのか、学生時代にどういう経験をしていたのか…

こういうことを話したら引かれるかも、変に思われるかも、嫌われるかもと思っている。

隠したいことが多いから聞かれても表面的に答えてサラッと違う話に切り替える人も結構います。

自分のことを話さないから話せるネタが少なくなる。隠しながら話さないといけないから話題が膨らまないわけです。

感情が入っていない

感情や意見がない話には誰も乗ってきません。

Aさん「この商品どこに置いたらいいですか?」

Bさん「そこに置いてくれたらいいよ。」

こういう事務的な会話では盛り上がりませんよね。

よく雑談をしている人の話を聞いていただくとわかりやすいのですが、たいてい些細なことを話しています。

「今日電車が遅れて大変だったのよ!」みたいな。

小さな出来事にでも感情が動くから話したい、聞いてほしいとなる。

雑談において「ねえ、聞いて、聞いて」の感覚はものすごく大切なのです。

ネガティブな感情に支配されている

例えば、失恋とかものすごくショックなことがあったとき、誰とも話したくないと思う人は多いでしょう。

悲しみ、不安、苛立ち、落ち込み…

誰かが面白いことを言っても笑えないし、些細なことで周りが盛り上がっていてもテンションが上がらない。

ネガティブな感情を抱えすぎていると雑談する気になれません。

コミュニケーションで悩んでいるから、当然ネガティブな感情がいっぱいの状態。

ネガティブなことは話せないし、ましてやコミュニケーションで悩んでいることは知られたくない。

気持ちは乗らないわ、ネガティブな気持ちを見せないようにしないといけないわ。

こうなってくると雑談どころじゃないですよね。

失敗しないよう自分にプレッシャーをかけている

本来、雑談というのはゆるい会話です。

説明しても「えっ?どういうこと?」と聞き返されて、面倒くさいなと思いながら何度も説明することがあったり。

相手が話しているのを聞きながら違うことを考えていて「えっ?何の話してたっけ?」「もう、ちゃんと聞いててよ(笑)」みたいなやり取りもよくあります。

だから、そもそも失敗というものは存在しません。

にもかからわず、相手が興味を持つ話をしないといけない、相手に伝わるようにちゃんと説明しなきゃいけない等と自分にプレッシャーをかけている。

プレッシャーがかかると緊張して頭が働かなくなってしまう。

話が浮かばず言葉が出てこない状態になるわけです。

相手に興味が持てない

どんな人にでも興味が持てるなら雑談はしやすいです。

興味があれば相手の話を聞いてイメージが湧き、さらに興味を持って話が出てくる。

相手は興味を持ってもらえたことに嬉しくなって話し出す。

相乗効果で会話がどんどん盛り上がっていきますからね。

逆に興味が持てないと雑談は大変です。

別に聞きたいことはないけど、とりあえず沈黙が気まずいから話そうか…

とりあえず無難に天気の話を振ってみたけど相手の答えに興味ないし…

興味を持たれていないから相手も一言で終わりやすい。

話を聞いてもイメージできなくて興味の持ちようがないという人は発達障害の可能性も考えられます。

引き出しが極端に少ない

興味関心の幅が異様に狭くて周りの話がまったく理解できないケースもあります。

例えば、テレビはNHKのニュースしか見ない、1人のアーティストの曲しか聴かない、ゲームや漫画等の娯楽は一切やらないとか。

人はお互いの情報をもとにしたイメージを共有して話しますので、最低限の情報が共有できないと話しづらくなるのです。

目の前のものを一緒に見ながらが話しやすいのは情報の共有がしっかりできているからだと言えます。

周りに合わせて全く興味のないドラマを見るとか、嫌いなゲームをするとかまでは必要ないと思いますが、限定しすぎると共有できる情報がなくなって困るわけです。

関連付けが上手くできていない

雑談するにあたって事前にいろんな知識や情報を得ておくことよりも関連付けができるかどうかは大切です。

関連付けができないとなかなか話が続きません。

今は動画でもニュースでも関連付けされたものを見ることが多く、自分で関連付けて考える機会が減ったことも影響していると思います。

関連付けは一朝一夕ではできないことで、応用が利かない人や仕事ができない人は普段からあまりできていない傾向があります。

時間はかかりますが会話だけでなく仕事までできるようになれるので「仕事はできないままがいいんだ」という人以外はできるようにするのがいいでしょう。

関連付けできるようになりたいなら、日々の出来事や周りの話で「これとこれは似ているな」とか「これとこれは関係ありそう」とかをなるべく考えながら生活してみて下さい。

苦手な人でも書き出していくとできるようになるまでの期間を短縮することができます。

白か黒かの会話になっている

雑談ができずに悩んでいる人は白か黒か、0か100かの思考で会話をしています。

正しいか間違ってるか、勝つか負けるか。

この考えでいくと、自分が正しいなら相手は間違っていることになりますし、相手が正しいなら自分が間違っていることになります。

しかし、そもそも会話というのは白黒つけられないものばかりです。

算数みたいに決まった答えがあるものは別として、どの歌手が一番上手いかといったことは、あくまでも人それぞれの主観によるものですからどっちが正しい、間違っているとは言えません。

お互いにああでもないこうでもないを繰り返す曖昧なもの。

なのに、その中途半端な曖昧なものが耐えられない。白黒つけようとするから一言で終わってしまう。

毎日顔を合わせるけど特に親しいわけではない中途半端な関係が苦手になることにもつながります。

臨機応変な対応力がない

いろんなタイプの人と話していないから話せないというのもあります。

「こういうタイプの場合はこういう接し方をすればいいんだ」という感覚は、実際に自分で会話をして経験してみないと、いくら人から教えられても身に付かないものですからね。

まずは今の自分でも話しやすいと思える人と少しずつ。

話して楽しいと思える経験が増えれば増えるほど話しやすくなっていくのもあります。

もしよければ、今回の内容を頭に入れた上で、一度、実際に身近な人の雑談も聞いてみてください。

きっと何か気付いていただけることがあるはずです。

雑談ができるようになりたい方へ

お伝えしてきた雑談ができない理由を改善してみてください。

雑談ができるようになるまでの大まかな流れは以下の通りです。

まず雑談の土台となる自分の性質や感性、感情、考え等に意識を向ける習慣をつけていく。

感情表現を繰り返すことによって感情をコントロールする力が高まり、不安や緊張などに飲まれなくなる。

自分のことを知っていく中で自分に興味を持つようになり、相手にも興味を持ちやすい状態になっていきます。

しっかり事前準備をした上で実際に人と話して成功体験を積む。

いろんなタイプの人とかかわっていく中でパターンが形成、臨機応変に雑談ができるようになる。

「雑談できるようになりたい」「人と普通に会話できるようになりたい」と真剣に考えておられるのであれば、カウンセリングで個別に具体的なアドバイスをさせていただくこともできます。

⇒人と普通に話せない対人恐怖症を克服するカウンセリング