依存症は否認性が非常に強いため、自分の中に問題行動を起こす原因があること、周囲に迷惑をかけていること等が認められない状態になっています。
面倒くさがりで普段から言い訳、小さな嘘、責任転嫁が多いのが特徴です。
異常な行動をしてしまったとしても、向き合おうとせず「今回はたまたまではないか」と思ったり、同じような状態の人を見たり、話を聞いたりしても「自分は違う」と信じます。
しかし、根拠を問えばただただ意思を強く持つという精神論であることが多く、何をどう変えてどうやってやめられるのかを具体的に説明できる人はいません。解決策を聞いているのに「俺を信じろ」と訳のわからないことを言う人もいるくらいですからね。
否認性は隠し事をせず自分をさらけ出してしっかり向き合うことによって改善に向かいます。
ただ、今までずっと無意識に問題から目を背ける習慣を続けてきた人間が自分だけの力で向き合うというのは不可能ですからカウンセリングを受けることがどうしても必要となるのです。
依存症を改善していくために必要なステップは以下の通りです。
- 自力での改善が無理だと気付く
- 専門家のアドバイスに従う
- 自分のことを話して自分自身に対する理解を深める
- 否認していた問題に気付く
- 問題を改善するために行動を起こす
- 習慣化するまで行動を継続させる
初めてのときは「これだけ反省したんだから次は絶対やらない」と思ってしまうので、「自力で改善できない」と気付くのはたいてい2回以上同じ過ちを繰り返してからになります。
しかし、2回も同じ過ちを繰り返すと夫婦関係が破綻したり、職を失ったりするだけでなく、周囲の人の信用を完全に失うことにもなりかねません。
取り返しのつかない事態に陥ってしまった方を何人も見てきていますので、問題を起こしてしまった最初の段階で相談していただきたいといつも思っています。
現在引き起こされている問題行動の根底には、問題行動を引き起こしてしまう日々の習慣がありますので、根本的な改善のためには時間をかけながら習慣を変えることが必要です。
依存症から抜け出すと今まで依存していたことに対してやる意味を見出せなくなるので、考えることはあってもやろうとは思わなくなります。
依存症でお悩みの方へ
依存症の改善には過酷な誘惑との闘いがあります。何度も何度も「またやりたい」と思いながらも我慢することの繰り返し。
本当につらくて耐えきれない気持ちになりますが、カウンセリングでその気持ちを話していくことでなんとか我慢できるくらいになります。
私自身も依存体質で依存症から抜け出すことの大変さは痛感しておりますので、誘惑との闘いから抜け出して改善できるまでサポートさせていただきたいと思っております。