カウンセリングに通っても効果を感じなかったという方からご相談いただくケースは多いですが、以前のカウンセリングで話していた内容をお聴きするとなぜ良くならなかったかがわかります。

カウンセリングで症状の話か他人の話しかされてなかったのです。

対人恐怖症を克服するためにカウンセリングで話す内容は、症状の話でも他人の話でもありません。

自分の話です。

自分がどう思ったか、自分がどう感じたか、自分が何に気付いたか。

カウンセリングでこの話をして自分の本音と向き合うこと。そして、日々の行動、性格と言えるほど根付いた無意識の習慣を変えていくことによって、対人恐怖症は克服へと向かいます。

つまり、カウンセリングを100回受けようが、症状を抑えるためにどうしよう、変わらない他人をどうしようという話ばかりしていても、対人恐怖症は克服できないということなのです。

カウンセリングで対人恐怖症の症状ばかり話しても効果が出ない理由

今回は症状の話をしていても克服できないという点について、掘り下げて書いてみます。

  • 人の目が気になって外出できない
  • 人と目が合わせられない
  • 人を睨んで迷惑を掛けてしまう
  • 普通に会話ができず気まずい雰囲気にしてしまう
  • 脇見をして迷惑を掛けてしまう
  • 顔が強張って相手に嫌な感じを与えてしまう
  • 口元が震えてしまう
  • 小さな声しか出せなくなってしまう
  • 頭が真っ白になって話せなくなる

対人恐怖症の症状として様々なものが挙げられますが、これらはすべて本質的な問題が置き換えられた結果にすぎません。

にもかかわらず、対人恐怖症を克服したい方は症状という名の「結果」を変えようと頑張ります。

頑張っても頑張っても元々の問題には何も働きかけをしていないため、何をやっても克服できないという結果に至るのです。

では、本質的な問題とはいったい何なのでしょうか?

それは置き去りにしてきた自分の感情、願望、夢…

どこかで諦めて投げ出したまま表面的にやりすごしている習慣です。

「本当はこう思っているんだ」

「本当ならこうしたい」

「本当ならこうなりたい」

日々の生活習慣、とくに人との関係において押し込められてきた自分の本音が、我慢の限界に達したとき表面化するのが症状なのです。

だから、もし症状がなくなる魔法の薬があって症状をなくすことができたとしても今のしんどさ、つらさは改善しません。

今の症状がなくなっても違う症状に苦しめられるだけになるからです。

日々のつらさから「この症状さえなければ…」という希望的観測を抱くことは当然だと思いますし、そう思わない人はいないと思います。

ただ、そこにこだわっている限り対人恐怖症を克服することができないという事実を知っていただき、本質的な問題を解決するために何をすればいいかを考えて欲しいのです。

自分の本音を押し込めてきた期間が長い、もしくは、症状へのこだわり度合いが強い場合、克服するために必要な自分の本音と向き合うことを無意識に避ける傾向が強くなっています。

カウンセリングに通っても避けよう避けようと症状の話ばかりしてしまうため、ちゃんと自分の話をするように軌道修正してくれるカウンセラーを選ぶようにしてください。

どの心理療法がいいかにこだわるから効果が出ない

「対人恐怖症を克服するためにはどの心理療法がいいんですか?」と聞かれることがよくありました。

対人恐怖症を克服するためにいろんな療法をネットとか本で調べてきた方はだいたいこの質問か「認知行動療法をベースにしたカウンセリングですか?」の質問をいただきます。

まあ、たしかに効果がある療法ない療法っていうのがあるのかもしれませんけど、僕は正直そこまで大きな差はないかなと思っています。

森田療法も認知行動療法もTFTもNLPもそんなに変わらないんじゃないかと思ってるわけです。

そういう療法?というか、やり方にこだわってる時点で克服できないですから。

例えるなら、コミュニケーションにおける「話し方」みたいなもんです。

小手先に過ぎません。

もっと大事なことがありましてね。

それはやり方以前のこと。

自分を取り戻すことなんです。

それをやっていかないと、「人からどう見られてるか、どう思われてるか」っていう他人目線に軸を置いた状態が変わらない。変わらなければ克服できない。

だから、克服できないまま療法ショッピングみたいなことをやってしまう。

ネットで克服できる方法を必死に探し続けてしまうことになるわけです。

どの療法でも信じて一定期間継続しない限り効果が出ることはありません。

何か一気に治る心理療法がないかと探しながらのカウンセリングではなかなか効果が出ないのです。

上手くいくコミュニケーション方法の体得も必要

心理学をしっかりと学び、カウンセリング実績を数多く積んでいるカウンセラーであったとしても、コミュニケーション能力に長けていないカウンセラーは数多くいます。

そういうカウンセラーがおこなうカウンセリングを私は普通のカウンセリングだと思っています。

対人恐怖症は不安や恐怖が先立って人とのかかわりを避けてしまう神経症ですから、悩んでいる期間が長ければ長いほど自然なコミュニケーションのとり方を忘れてしまっています。

だから、普通のカウンセリングで物事の捉え方や考え方が変わって不安や恐怖の日々から脱出できたとしても、日常の中での人間関係、コミュニケーションでつまづいてまた悩んでしまうわけです。

それがキッカケとなって対人恐怖症を再発させるケースもあります。

つまり、対人恐怖症を本当の意味で克服するためには「普通のカウンセリング+自然に上手くいくコミュニケーション方法の体得」が必要だということです。

これは克服するにあたって非常に大切なことですので覚えておいてくださいね。

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