夜景と後姿の女性

経験人数一人、初めて付き合った女性と結婚した男性が風俗依存症になった体験談(フィクション)です。

「妻しか女性を知りません」という本、インターネットやSNS上の体験談等をもとに創作しました。

最初の風俗はメンズエステ

私が風俗に通いだしたのは3年前の7月でした。

最初はメンズエステというところに心臓をバクバクさせながら行ったことを今でも鮮明に覚えています。

顔出しをしていないところだったので指名せず行ってみたらハズレ。

「こんなブサイクな女の子にキワキワマッサージされてもなぁ…」と思いつつ、でも親身に愚痴を聞いてくれた女の子には今でも感謝しています。

メンズエステに行ったのは癒しを求めてであって、少しエッチなことも期待しつつだったけども性欲を満たそうという感覚はなかった。コスチュームがエロくておっぱいとパンチラに釘付けではありましたが(笑)

ただ、このときの女の子の「いろんなところに行ってみるのがいいですよ。お客さんは選ぶ立場なんですから」という一言によって性欲を満たすための風俗通いへと変貌を遂げていったのです。

次にエスカレートして行ったのがヌキありのメンズエステ。たしか一週間後くらいに我慢しきれず行ったのを覚えています。

入念にネットで下調べしてヌキがあるところをチョイス、ぼっろぼろの小汚いマンションの一室で初めて妻以外の女性に性的なサービスを受けました。

そのときは天にも昇るほどの気持ちよさで…

となればよかったのでしょうが、普通の会話をしながらマッサージを受けていて急にしごかれてもイケないもんですよ(笑)

「看護師を目指しているから処置みたいなもので抵抗ないんです」と聞いていたせいもあってか余計に萎えてしまって無理でした。ほんとムードって大事ですよね。

そして、回春エステへ

女の子に嫌な思いをさせたかなと心配しつつも、もうちょっと興奮するシチュエーションがないととたどり着いたのが回春エステでした。

ヘルスとかソープへの憧れはあったのですが、性病とくにエイズなんかにかかったら話にならんということで回避。

回春エステでいいところがないかランキングサイトとホームページを穴が開くほど読んで1位のお店に行くことに。

高級店だったので少し値段は高め、それでもかわいい女の子に相手してもらえるならと震える声で電話予約しました。

今でもそうですけどこういうお店って電話予約しかできないのがネックだと思います。だって、どんな怖い人が出てくるんだろって不安でいっぱいの中電話するんですよ?震えますって(笑)

そして、念願の回春エステ!

店舗型だったので周りを見ながらコソコソと怪しいビルに入って受付。怖いお兄さんはいなくてよかったと安心したのを覚えています。

指名した女の子が出てくるのを待合で待つのも緊張、緊張。

お店から指定のラブホまで一緒に歩くのもすごく抵抗がありました。ほんとなら腕組んだり手をつないだりするのがマニュアルらしかったのですが、まったくそういうのがない女の子だったのは救いだったなと思います。

しかし、そういう女の子だからこそ後の苦しみを生み出したのはありますね。

たわいもない話からメンズエステのときと同じく仕事の愚痴を話す。一緒にお風呂に入って女の子の巨乳を眺めながら体を洗ってもらう。至福のひとときでした。

唯一不満だったのはホテルの狭さ、安いビジネスホテルでもこんな狭いところないぞというくらいの狭さでしょうか。

風俗の女の子と馬鹿にしていた割りに意外と力強くまともなマッサージにあっけにとられながらもどんなサービスを受けられるのかとドキドキ、緊張していましたね。

「たかが、風俗嬢。金のために体を売る馬鹿な女」

そう思って接していたのに「彼氏ができたら辞めようと思う」「大学の費用のために頑張っている」「無理やりキスされて誰にも相談できず辞めようと思っている」等と話を聞いていくうちに感情移入してしまい、「お金払っているとはいえ女の子に嫌なことをさせる俺って…」と自己嫌悪に。

なぜか謝って慰めてもらいながら性感サービスを受けるというなんとも意味のわからない構図でフィニッシュ。

残ったのは「女の子のおっぱいってこんなに固いのか?」という疑問と「やはり闇を抱えている女性が風俗に落ちるんだ」という思い込みの強化、そして、深い深い罪悪感だったのです。

当日友達と会う予定があったのですぐにそのことを相談。

私が風俗に行くような人間ではないと思っていた友達はびっくりしながらも抱えてしまった闇を真剣に聞いてくれました。それでも気持ちがスッキリしないからと自宅まで3時間ほどかけて夜道を歩いたのは遠い過去のことと思いたい(笑)

闇を払拭しようともがけばもがくほどハマっていった風俗

エッチなムードで抜いてもらってスッキリのはずが、なぜかモヤモヤを抱えて過ごす毎日。

「若い女の子だったから相談を受けるハメになっておかしくなったんじゃないか」

自分の中で無理やり結論付けて少し年齢が高めの回春エステを利用することに。たしか同じ系列の店に行ったと思います。

それでも自分より年上とかおばさんは嫌だな、やっぱ巨乳の子がいいなと選り好みした結果、ぽっちゃりちょいブスの子を指名してしまった。最初のメンズエステと同じくまたもやハズレ(笑)

「いや、高級店のはずなのになぜハズレがあるのよ!」なんて怒りながら。

クラブに行くような子でとくに貞操観念もなく、自信がないのかルックスで良いところと点数を聞いてこられたのは困った。女の子は苦手なんだけど女性と認識しない相手なら全然大丈夫だから普通に話ができた。よかったのか悪かったのか。

好みじゃないけど体は良かったから?テクニックが良かったから?とりあえずイケたのはよかったかなと思う。

そういえば、ここに行く前に別の回春エステにも行ってみたのを思い出した。

最初のところと同じ若い子の店で系列は別。顔はかわいかったけどタイプじゃなくて事務的で他人行儀、さわるたびにくすぐったいと拒絶されて萎えたから割愛しときます。

そんな対応しておきながら「また指名してくださいね」とか「本指名だったらプラスいくらですよ」とか言ってきたのはすごいなって思った。

相手の気持ちがよほどわからない子だったんだろう。今も続けてるのかな?どうでもいいけど。

何度か他の女の子と遊んで「女の子のおっぱいってこんなに固いのか?」という疑問は解消された。最初の女の子が固かっただけで全員とは限らない、固いから豊胸とも限らないという結論に至る。

「やはり闇を抱えている女性が風俗に落ちるんだ」という思い込みは何人かの女の子と話していく中で違うことに気付く。

ただただ、楽して金を稼ぐ方法として、社員になれない社会不適合者だからバイトと併用して風俗で働くという考えも多いのだと。そんなしょうもない理由で好きでもないキモイおっさんに性的サービスを繰り返す女ってどういう脳みそしてんだろって今でも理解できない。いや、理解したくないのかもしれない。

少し話がそれてしまったが、合計5店舗の回春エステに行ってみてはまったのが初めてリピートをした店だった。

最初に行ったところと同じ系列で場所が違うところにあるお店。

風俗店ってお店の質もあるけどやっぱり人がやってるサービスだから女の子によって差が出る。あと、利用する男性の態度によっても変わるなって思った。

リピートした店の女の子はルックス、スタイルともドストライクで待ち合わせで初めて会ったとき顔が真っ赤になったのを覚えている。だいたいホームページに載ってる写真より3割以上ブサイクなのが逆で驚いた。

一目ぼれはしないタイプだからルックスだけではまることはなかったんだけど、サービスもしっかりしてて今までの女の子と比べて断然よかった。「そんなとこまで?」という細かいところまで気を配ってくれて至れり尽くせり。

初めて値段に見合うサービス、いや、それ以上のサービスだと感じた。

指名を繰り返す中で抱いた恋愛感情

その女の子に合計何回通ったかな?

たしか30回は通ったと思う。最初は月1くらいで途中から会いたい気持ち抑えきれず月2~3回。毎週のように通っていた時期もあった。

1回で3万くらい使ってたから100万円近く使ったのかな(笑)

メンズエステでしか働いたことがないと言いつつ、ヘルス並みの性感サービスをするところに違和感を感じ、たまたま見たチャットで「マッサージは初めて」という表現からヘルス経験ありと確信。

息を吐くように嘘をつき、一切こちらに感情移入してこない女の子だった。

キャバクラ、ラウンジ、メンズエステ、回春エステ、ヘルス…もしかするとソープ経験もあったかもしれない。

もうよくわかんないけど夜に寄生する女って感じでした。

それでも、恋愛感情を抱いてしまった私は弱く、少しでもそんな彼女の足しになればと通い詰めて散財。

得られたのは使ったお金のもったいなさと少しの美容知識。やっぱり恋愛って惚れたもん負けですよ(笑)

初めてのときは「他にもいい子がいるんでもしよければ」という感じで避けられてるのかなと思ったけど、指名して行ってみたら喜んでくれた感じで。まあ、これも演技だったかもしれないですが…

通うたびにお礼日記で感謝の気持ちを書いてくれて、相談にも乗ってくれてとしてるうちに普段生活してる時でも彼女のことばかり考えるようになって。

気付いたら好きで好きで仕方ない状態になっていました。

そもそも私自身、妻しか女性と付き合った経験がなく、他の女性と付き合ってみたい気持ちがあったので、あわよくば付き合えないかなと思っていたのは本音です。

でも、食事に誘ったりというのは店外という行為で禁止されており、それを言い出す勇気もなかった私は言わずのまま終わりを迎えました。

SEXしたかったかと言われればしたかった気持ちもあります。ただ、それ以上に自分のことを好きになってほしかった、自分と同じように恋愛感情を抱いて欲しかったという方が強いです。

彼女の好きなアニメを観て感想を言い合ったり、好きな音楽のこととか、好きな食べ物の話とか、好きなタイプについてとか、結婚願望についてとか…

何でも話して共有できて本当に幸せな気持ちでした。

まともに恋愛をしたことのない私にとって恋愛するとはこういうものなのかと教えてもらった気持ちです。

正直彼女のことは今でも好きです。

でも、彼女はお客としてしか私を見てくれません。

だから、これ以上進展することはないし、そもそも進展していると思っていたのが勝手な思い込みだったのだと思います。

私のように過去に満足な恋愛をしていない男は女性に愛されたい気持ちが強い。

その愛されたいが「モテたい」であり、風俗というお店の女性に求めても応えてはもらえないのは当然のことなのです。

お金を払っているからサービスを受けることができる。

ただそれだけの関係。

愛されているのではない、モテているのではない。

ただ、お金を払っているからサービスをしてくれているだけのこと。

そう気付いたとき、愛されるような人間になろう、努力しようと思い、彼女とはもう会わないと決めたのです。

綺麗事で終われないのが風俗依存症

もう会わないと決めたのに未練がましく見てしまう彼女のブログ。

他のお客さんがついたらどうしよう、今は何をしているんだろう、かわいいな…

気付いたらまた彼女のことを考え、会いたい気持ちが募っていったのです。

頭では会ってもムダ、会わない方がいいとわかっていてもやめられない。当時の私は間違いなく依存症でした。

そして、また会いにいってしまい、そこからズルズルと通うようになり、最終的に彼女がお店を辞める形で終わったのです。

恋愛的な要素があったから、相手がいなくなればもうやめると思っていたのですが、依存症はそんな単純なものではありません。

また他のお店の女の子を探しては風俗を利用することを続けていました。

「もう自分ではどうにもならない」と思い、風俗依存症を克服する方法を調べ倒し、たどり着いたのがカウンセリングだったのです。

正直「カウンセリングなんてたいそうなもの、しかも、高額なお金を払ってまで受けるなんて」と思いましたが、よくよく考えてみれば「風俗に行ったらもっとお金かかるじゃん」ってことでとりあえず受けてみることに。

カウンセリングで話を聞いてもらうとものすごく楽になったのを覚えています。もらったアドバイスも良かったのですが、それ以上に話を聞いてもらえたのが嬉しかった。

友達にも風俗嬢に恋をしたことはさすがに言えてなかったので、上手く整理できていない気持ちがあったのかもしれません。

その後もカウンセリングに通い続け、少しずつ風俗、性的なことから距離を置けるようになっていきました。

最初は風俗嬢のブログ、メンズエステのクチコミ、見えチャットと、時間があれば見るような感じだったのが少しずつ減り、他のことを楽しむようになれたのです。

風俗にはまり込んでいた時期の自分からすれば考えられないほどの変化でした。

今は風俗に行きたい気持ちがほとんどなくなり、たまに出てきてもデメリットの方が断然大きく感じるので全く行く気にはなりません。

風俗依存症を克服できたと実感しています。

風俗に通いだすキッカケは仕事のストレスでしたが、解消できていたかどうか定かではありません。

風俗嬢に恋愛感情を抱くことで現実逃避していただけではないかと思っています。

だから、仕事も夫婦関係も上手くいかずどんどんストレスは溜まる一方でした。

風俗で現実逃避をする、現実がどんどん上手くいかなくなってストレスを抱える、また風俗で現実逃避をする…

出口のない悪循環に陥り、時間とお金が無駄に消費され続けるのは、たとえ妻にバレなかったとしても自分にとって良くないことというのは明確です。

現実と向き合うことは大変ですが、向き合わず現実逃避ばかりではもっと大変なことになります。

妻しか女性を知らないからといって他の女性を探さず、妻そして家族を幸せにできるようにしてきましょう。