緊張して汗をかくことを気にしすぎるあまり、汗が止まらなくなって苦しむ症状があります。

発汗恐怖症、精神的な原因による多汗症とも言われ、電車や職場などで大量に汗をかくケースが多いです。

あがり症と同じく場面は限定されますが、人が近くにいるだけで汗が止まらなくなってしまうほど緊張する人もいます。

後ろに人がいると汗をかく姿を見られている気がして嫌、人に焦点を当て続けることで他に意識が向けられない状態になる。

自分が周りの人を気にすることで見られている感覚に陥ってしまう。

汗が止まらずどうしようもない状態を見られ続けるのは苦痛ですよね。

今回の記事ではなぜ汗が止まらないのか、発汗恐怖症の原因から克服する方法までお伝えしていきます。

汗が止まらなくなってしまう原理

汗をかきやすい体質であったとしても、本来であれば時間の経過と共に汗は引いていきます。

しかし、汗をかく自分がおかしい、変に思われてるんじゃないかと意識してしまうことで緊張。

自律神経が交感神経優位の戦闘モードになって汗が出てくる。

常に刺激を繰り返すから副交感神経優位のリラックス状態に切り替わらないんですよね。

さらに「汗をかいたらどうしよう」という予期不安で緊張、また汗をかくという悪循環に陥ってしまう。

冬場は寒さで何とかしのげたとしても、暑くなってきたらどうしようもありません。

発汗恐怖症になる原因

親の干渉が過剰であったり、何かしら自由にできず我慢し続けてきた経験があります。

我慢しなければいけない感覚があるから、人とのかかわりにプレッシャーを感じやすい。

潜在的な不満によって怒りを溜め込んでいるはずなのに出してはいけないと抑え込む。

だから、他人に気を遣いすぎて疲れてしまう人が多いんですよね。

逃げ場がない状況を恐れるのは、これ以上の我慢は耐え切れないという気持ちの表れとも考えられます。

止まらない汗は抑え込んできた自分の感情なのかもしれません。

生まれつきの性質も影響

汗をかきやすい体質で恥ずかしがり。

目立ちたくないのに汗で目立ってしまうとなればものすごい苦痛ですよね。

他人の気持ちを感じ取りやすいから親に合わせてきた。

兄弟姉妹で比べても従順であまり自己主張をしないタイプが多いです。

気温の変化などを敏感に察知しやすい人がなりやすい傾向も見られます。

発汗恐怖症の人に見られる特徴

人とのかかわりが極端

家族と親友以外は気を遣うからなるべく避ける。

気を遣うのも遣われるのも嫌で誘いを断り続け、友達がどんどん減っていくケースも珍しくありません。

少ないながらも自分に都合よく付き合ってくれる友達がいるくらい。

かかわるなら一気に距離を詰める、かかわらないなら一切かかわらないと極端になりやすいところがあります。

感情の麻痺

感情を抑圧し続けてきたことで麻痺しています。

カウンセリングでも思考の問いかけには答えるものの、感情の問いかけには曖昧、もしくはよくわからないという反応になりやすい。

感情が数日後に湧き上がってくるタイムラグが起こったり、会話でのレスポンスが遅くなったりもします。

思考に偏りすぎていてバランスが悪い状態になっているのです。

表面ばかり見て固執

完璧主義でプライドが高い。

スクールカースト等のヒエラルキーへの意識が強く、人を上下で見るところがあります。

見た目で他人を判断する傾向があるから、汗をかく自分のことも受け入れられない。

自分が認められない見た目の相手に対して、知ろうともせず拒絶する人もいるくらいです。

発汗恐怖症への対処法

物理的に汗を止める

まず汗をかかないために制汗スプレー。

汗をひかせるために冷感スプレーや冷感タオル、凍ったペットボトル等で冷やすことが有効です。

首の後ろや左鎖骨下といったリンパ節を中心に冷やしていくとより効果的。

夏場であればハンディ扇風機も使えますね。

汗がひくまで一旦その場を離れて気持ちを落ち着かせるのも一つの対策です。

他人の目や汗への意識を分散させる

あとは意識の分散も効果があります。

汗をかくこと、他人に見られることへの意識を別のことに向けて軽減する。

電車であれば外の景色を眺めてみたり、好きな音楽を聴いたり、思い出に浸ってみたり、クイズを解いてみたり…

自分が意識を向けやすいことなら何でもかまいません。

人と話しているときは相手の話を具体的にイメージ、連想することに意識を向けてみましょう。

逆に自分が話したいこと、伝えたいことに意識を向けるのもいいですね。

人前で話す場面では「これだけは伝えたい!」という思いを持つようにしてください。

発汗恐怖症を克服するために

我慢をやめて自分を満たす

本来は好きなことや興味関心があることに焦点を当てるはずが、今は他人の目や汗ばかり気にしています。

汗が出るからとやりたいことを我慢している人がほとんど。

自分ではなく汗を主にした生活になってしまっているんですよね。

我慢の蓄積で症状が出ているのに、さらに我慢を重ねて良くなるはずがありません。

発汗恐怖症を克服するためには、我慢の習慣をやめて自分を満たすことが必要なのです。

カウンセリングで話していくと少しずつ自分の本音が見えてきます。

今まで自分を誤魔化して抑え込んできた本音に気付くと、不安や恐怖を乗り越えるエネルギーが湧き上がってくる。

人とのかかわりでも自分を出せるようになるから、我慢しすぎることがなくなるのです。

汗をかく自分を受け入れられるようにしていく

汗をかく自分。人とのかかわりで緊張してしまう自分。

他人とは違う普通ではない自分が受け入れがたいところがあります。

今まで人を上下で見て形にこだわり、プライドで必死に自分を守ってきた。

だから、常に気が休まらず緩めることができなかった。

カウンセリングで自分自身の内面と向き合うことができればできるほど、他人の内面も見えて表面への意識がなくなります。

見た目や能力といった表面的な価値ではなく、内面にある自分の本当の価値に気付いていく。

汗をかいてしまうところが嫌であったとしても、自分に価値が感じられていれば人とのかかわりで過度に緊張することはないのです。