口元の震えが気になって人と普通に会話できないという悩みでご相談いただくことがあります。

人と話すときに口元が震えるのは表情恐怖症と呼ばれる対人恐怖症の症状です。

口元を隠しながら会話するのはおかしいので、マスクでばれないように誤魔化す人がほとんど。

花粉症や風邪、インフルエンザが流行っている時期は問題ありませんが、それ以外の時期はどうしようという悩みがあったり。

マスクが外せないマスク依存症のようになってしまうケースもあったりします。

口元が震えないかどうか、見られないかどうかばかり気にする生活はしんどいですよね。

まずは人と話すときに口元が震えてしまう原因からお伝えしていきます。

人と話すときに口元が震える原因は緊張による力み

口元が震えるのは緊張して顔に余計な力が入っているからです。顔が強張っている状態ですね。

例えるなら長時間真顔のままで急に口元を動かそうとしたときの感じが近いでしょうか。

口元だけでなく笑顔がひきつる、声が出しづらい等といった症状を併発しているケースも多いです。

強張っていたとしてもある程度動かせば筋肉の緊張がほぐれるはずなのですが、緊張が強いままだとほぐれないので人と話している間中ずっと口元の震えに悩まされます。

さらに、一度でも震えて気になった経験がある場合「また震えるんじゃないか」という予期不安に緊張を煽られてしまう。

顔に力が入っていると言いましたが、緊張状態になっているため顔だけでなく首や肩にも余計な力が入っています。

その身体全体の力みが緊張を高め、高まった緊張がさらに力みを生み出すという悪循環に入るため、口元を震えさせないようにしよう等と意識しても何も変わらないまま苦しみが続くのです。

なぜ緊張して力んでしまうのか?

緊張して力んでしまう理由として大きく関与しているのは自信のなさです。

自分に自信がないことで不安を抱えてしまうため、

  • 他の人より気遣いができないから気遣いしないといけない
  • 他の人より仕事が遅いから早くしないといけない
  • 他の人と比べて話すのが下手だから上手く話すようにしないといけない

といったことを考えて、無意識に近いレベルで常に頑張り過ぎの状態になります。

他人の能力を100として自分の能力が30くらいの感覚であれば残り70を埋めないといけない。

倍以上の能力を出そうとするわけですからものすごい頑張りが必要になりますよね。

頑張りすぎだから人とかかわるたび失敗を繰り返してしまう。

失敗経験ばかりが積み重なってどんどん自信を失うから不安が消えないまま緊張状態が続くのです。

口元が震える症状の改善には自信を付けることが必要

よく勘違いされますが、自信とはコンプレックスの解消ではありません。

欠点をなくすことが自信につながるとは限らないからです。

例えば、体型にコンプレックスを持っている人がダイエットして痩せたとしても、顔にコンプレックスがある人が整形して理想の顔になったとしても、絶対に自信がつくとは言い切れません。

確かに全く自信が付かないわけではないのですが、その自信は改善されたコンプレックスに紐付いています。

だから、コンプレックスを抱えている部分が他にあったり、新たにコンプレックスに感じることが出てくればその自信は簡単に失われてしまうんですよね。

自信とは「自分がどう思ったか、どう感じたか、どうしたいのか、何をしたくないのか」といった自分基準の考え方で日々生活し、行動していく中で少しずつ積み上げられていくもの。

口元が震える症状に悩まされている人は「自分が相手にどう思われるか、どう見られるか」ばかりにとらわれている状態なので、まずは自分基準の考え方に気付いていくことが必要です。

カウンセリングを受けていく中で少しずつ自分基準がわかってきて、自分で自分を評価できるようになることで自信がついてきます。

自信がついてくる中で人とかかわれば成功体験が積める。

どんどん自信がついて気付いたら口元の震えはなくなっていたという状態になるのです。

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