対人恐怖症を克服して笑顔の女性

生きていく上で人とのかかわりが避けられない以上、対人恐怖症になると深刻な悩みを抱えることになります。

何とかしようとインターネットや本で調べたり、頑張って人とかかわったりしたのに変わらない…

誰かに相談しても「考えすぎ」「気にしすぎ」と言われるだけ。

どうすればいいかわからないまま、一人で悩み続けるのはつらいですよね。

「性格だから仕方がない」と諦めておられるかもしれませんが、対人恐怖症は正しい取り組みを継続すれば克服していくことができます。

対人恐怖症とは?

対人恐怖症は、対人場面で強い不安や緊張を抱くため、人とのかかわりを恐れて避けようとする神経症です。

最近は「社交不安障害」と呼ばれることが増えてきています。

引きこもりのイメージを持たれがちですが、一般的な社会生活を送っている人がほとんど。

ただ、人とのかかわりを避ける、避けなかったとしても本当の自分を隠すから関係を深めて仲良くなることができません。

結果として学校や職場といった継続的な関係が続くコミュニティで支障をきたします。

人が怖いのではなく、人に嫌われること、拒絶されること、変に思われることを恐れるのが対人恐怖症です。

対人恐怖症の悩み

学校で同級生と馴染めず友達ができない。グループに入ることができても必死に合わせている状態でしんどいだけ。

職場では同僚たちの輪に入れないから一人仕事を頑張っている。休憩時間は気まずい空気を避けるために寝るしかない。

ママ同士のかかわりがしんどくて子供の学校行事に参加するのが大変。子供が自分と同じようになったらどうしようと不安な気持ちがある。

対人恐怖症の悩みとして下記の4つがあると言われています。

  1. 初対面は大丈夫なのに2回目以降になると話せなくなる
  2. 同世代の人とのかかわり方がよくわからない
  3. 会話中に沈黙の時間ができてしまうのが怖い
  4. 1対1なら話せるけど3人以上になると話せなくなる

症状としては視線が気になる(視線恐怖症)、雑談ができない(雑談恐怖症)、人と話すときに顔がこわばる(表情恐怖症)、唾を飲み込む音が人に迷惑をかけていると思う(唾液恐怖症)等があります。

対人恐怖症の人に見られる特徴

  • 相手にどう思われるか、どう見られているかを常に意識している
  • 人とかかわる場面をとにかく避けようとする
  • 物事の悪い面ばかり見るクセがある
  • 本当の自分を見せたら絶対に嫌われると思う
  • 怒られることや否定されることに強い恐怖を感じる
  • 神経質だと言われたことがある
  • 「0か100か」といった極端な考え方をする
  • 怒りや嫌悪の感情を抑え込む、もしくは感じていない
  • 学校や職場で続く中途半端な関係が苦手
  • 失敗して恥をかくことが怖くて仕方ない

      対人恐怖症を克服する5つの取り組み

      自分を知る

      他人の目を気にして自分を偽り続けてきたことで自分を見失っています。

      自分がわからないから他人に合わせるしかない、他人や世間一般の基準にすがるしかない状態になっているのです。

      自分がどういう人なのか、何に対してどう思いどう考えるのか、どうしたいのか等がわかるようにしていきます。

      自己理解が深まっていく毎に自分を自分の基準で見ることができるようになるため、他人基準で常に相手の反応にビクビクするような感覚がなくなるのです。

      感情との付き合い方を身に付ける

      過去や未来のことばかり考えては不安に苛まれている。

      対人恐怖症の人は不安や恐怖といった感情に飲まれやすい状態になっているため、感情との付き合い方を身に付けていくことが必要です。

      無理やり感情を抑え込んだり、見ないようにしたりするのではなく、適度に表現する、距離を置く、受け止めるといった方法を定着させていきます。

      感情と上手く付き合うことができるようになれば、気持ちが安定して些細なことに過剰反応することがなくなります。

      意識の範囲を広げる

      意識の範囲を狭く小さく、感じなくすることで自分を守っているのが対人恐怖症の状態です。

      しかし、意識の範囲が小さいことで自分にしか向けられない状態(自意識過剰)になり、自分が全体の一部である感覚を失ってしまう。

      まるで自分にだけスポットライトが当たっているかのような感覚になるため、自分の些細な行動や言動が他人に大きな影響を与えるとしか思えないのです。

      考え方や身体感覚を変える働きかけをしていくことで意識の範囲を広げ、自意識過剰の状態を改善します。

      考え方を修正する

      対人恐怖症と対人恐怖症でない人との間で以下のような思考のズレ(認知の歪み)が生じています。

      • 相手が挨拶を返してくれなかった→自分は嫌われていると思う
      • 街で見かける人たちが楽しそうに見えた→自分だけが不幸だと思う
      • 上手くいかないことがあった→今までのことがすべて無駄だったと思う

      自分を苦しめ、他人を敵とみなすような考えを繰り返しているから心が休まらず、不安や恐怖が拭えない状態になっているのです。

      本来の正常な認知をもとに具体例を提示し、歪みを修正していきます。

      コミュニケーション方法を改善する

      人との関わり方、仲良くなる方法がわからないから不安や恐怖を感じているところがあります。

      コミュニケーションにおいて大切な自己開示ができない状態になっている人が多いため、カウンセリングでは自分のことを話せる範囲で少しずつ自由に話す取り組みを重視しています。

      人とのコミュニケーションでの成功体験は、自信をつけてくれるだけでなく、人への安心感をもらたしてくれるので対人恐怖症が改善へと向かうのです。

      対人恐怖症専門カウンセリングの特徴

      対人恐怖症の臨床実績豊富なカウンセラーが対応

      nishihashicounselingカウンセリングを担当させていただく公認心理師の西橋康介です。

      開業当初は月に数件だったのが、年間1000件を超えるカウンセリングをおこなう状態となり、現在までの臨床実績は延べ9000件以上(2023年末時点)。

      対人恐怖症の改善事例をもとにお伝えできるアドバイスが数多くあります。

      悩んでいる方々が「頭ではわかっているけど変わらない」と言われる通り、対人恐怖症は考え方を少し変えたくらいで克服できるものではありません。

      改善につながる取り組みを少しずつ積み重ねていくことが必要なのです。

      実践しやすい具体的なアプローチ

      対人恐怖症を生み出す思考、感情、感覚の3つの要素に対して適切な働きかけをしていきます。

      一般のカウンセリングのように話をお聴きするだけでなく、対人恐怖症克服に役立つ知識の提供や「今の状態で何をすればいいか」まで落とし込んだアドバイスをおこなうのが特徴です。

      また、対人恐怖症の再発を防止する観点から、コミュニケーションや生活習慣、勉強や仕事等で直面している問題を解決するサポートをおこない、自分で問題解決できる力を養います。

      カウンセリングとカウンセリングの間でご提案した内容に取り組みながら進めていくので、音声だけのZoomや電話で対面と同等の効果を出すことができるようになっています。

      対人恐怖症克服とカウンセリングの有効性

      対人恐怖症を克服する方向への軌道修正ができる

      対人恐怖症を自力で克服しようと頑張る人は多いです。

      今はインターネットや本で情報を得ようと思えばいくらでも得られますし、対人恐怖症の克服に効果的な方法を知ることは難しくありませんからね。

      このサイトで私が執筆している記事を読むだけでも対人恐怖症を克服するために必要な情報はある程度網羅できると思います。

      しかし、情報を得たところで「頭ではわかっているけどできない」状態になりやすく、今の自分の状態で何をすればいいのかまではよくわからない。

      そもそも対人恐怖症になると思考の歪みが生じてしまうため、自分だけで対人恐怖症の克服につながることをやっていくのは難しいのです。

      カウンセリングを受けていただくことで対人恐怖症を克服するために今やるべきことがわかります。

      方向性の確認や克服のヒントをもらうために一度だけカウンセリングを受けてみるというのも有効な方法です。

      苦痛を我慢し続ける日々から解放される

      対人恐怖症は年齢を重ねれば治ると思うかもしれませんが、治るキッカケとなる人とのかかわりを避けてしまう、症状に囚われてしまうといった問題があることから可能性はゼロに近いです。

      50代、60代でカウンセリングを受ける方が少なくないことがその証拠だと言えます。

      今のままで過ごす10年と、対人恐怖症を克服してから過ごす10年を想像してみてください。

      対人恐怖症で悩んでいる状態でなければ、友達を作って楽しく遊んだり、同僚との会話を楽しんだり、恋人と一緒に幸せな時間を共有したり…自分のやりたいことをやって人生を楽しめるはずなのに、対人恐怖症であるがゆえその全てを失い続けることになるのです。

      今のままでも何とか生活していける状態の方がほとんどですが、いつもどこかでしんどさを感じておられると思います。

      ちゃんと対応してもらえるかどうか、上手く話せるかどうか、本当に改善するのかどうかといった不安が出てくるため、今すぐカウンセリングを受けようとはならないかもしれません。

      ただ、対人恐怖症で悩んでいる期間が長かった人ほど「もっと早くカウンセリングを受けておけばよかった…」と言われます。

      日々の苦痛から解放されたい、自分のやりたいことをやって楽しみたいと思っておられるのであれば、なるべく早い段階でご相談ください。

      対人恐怖症専門カウンセリングのメニュー・料金

      対面カウンセリング

      60分 … 11,000円(税込)

      90分 … 14,300円(税込)

      カウンセリングオフィス「大阪市北区天神橋2-3-10 サンハイム南森町405」までお越しいただく形になります。

      オンラインカウンセリング

      60分 … 11,000円(税込)

      電話、Skype、Zoomのいずれかをお選びいただけます。映像なしで受けていただくことも可能です。

      ■時間延長 … 10分毎1,100円(税込)

      ■キャンセル料 … 当日連絡のみ3,300円(税込)、前日までにご連絡いただければかかりません。無断キャンセルにつきましてはカウンセリング料金全額を請求いたします。

      カウンセリングの予約方法

      1. 予約フォームに必要事項を入力して送信
      2. メールにて予約日時の調整
      3. 料金のお支払(対面の場合は現地にて現金払、オンラインの場合は銀行振込)
      4. 予約日時にカウンセリングを受ける

      ※オンラインの連絡先およびお振込先は予約確定時のメールでお知らせします。

      カウンセリング予約フォーム

      カウンセリング対応時間 … 10:00~22:00(月曜定休、土・日・祝日は予約可)

      お申込みの際によくいただくご質問

      私の症状でも本当に克服できるのでしょうか?

      カウンセリングを受けようかと考えたときに、自分の症状でも本当に効果が出るのかどうか、克服できるのかどうかという不安は感じて当然だと思います。

      対人恐怖症を専門にカウンセリングをおこなってきた中で、視線恐怖症、表情恐怖症、雑談恐怖症、醜形恐怖症、自己臭恐怖症など様々な症状に対応してきましたが、ほぼ全員の方が「本当に克服できるのか」と不安を抱えながらカウンセリングを受けておられました。

      30年以上悩んでいる症状の方でも、何をしても克服できなかった症状の方でも、HSP発達障害アダルトチルドレンを抱えている方でも、しっかりとお話をお聴きした上でその方に最適なプランを一緒に考えて、回を重ねるごとに軌道修正しながら対人恐怖症を克服できるまでサポートさせていただいた実績があります。

      「もう対人恐怖症は克服できないのでは」と諦めかけている方も一度ご相談ください。

      どのくらいのペースでどのくらいの期間カウンセリングを受ければ克服できますか?

      カウンセリングを受けていただくペースは月1回か2回の方が多いです。

      1ヶ月以上の間隔を空けると効果が薄くなってしまうので、なるべく1ヶ月以内に受けていただくことをお勧めします。

      最短での克服をご希望の場合は、週1回のペースから始めて何をすればいいか自分で考えられる状態になってから少しずつ間隔を広げていく形が理想的です。

      カウンセリングの期間は3ヶ月、6ヶ月…1年以上かかるケースもあり、人によって様々。

      可能な限り短期間、少ない回数で克服することを目標としてカウンセリングをおこなっております。

      継続を前提としてカウンセリングを受けるのはハードルが高いため、まずは一度アドバイスをもらうために受けてみて、良かったら継続を検討するくらいでお考えください。

      こちらから継続を強要することはございません。

      初めて受けてみようと思うのですが「カウンセリング」というのは具体的に何をするのでしょうか?

      実際におこなうのはカウンセラーとの会話です。

      対面の場合は大阪にあるカウンセリングルームで、オンラインの場合は電話、Skype、Zoomのいずれかで会話をします。

      話していただく内容は普段話せない症状のことや今悩んでいること、聞いて欲しいこと…何でもかまいません。

      思いついたことを話していただくとカウンセラーがしっかりお聴きしながら応答していきます。

      質問に対しては答えられる範囲で答えていただければ大丈夫です。

      カウンセラーが求めていることを話そうとしてしまうと思いますが、なるべく自分が話したいこと、聞いてほしいこと、聞きたいことを話してください。

      初回は情報が少ないため話をお聴きすることが中心になりますが、一緒に考えながら克服につながる具体的なアドバイスをおこないます。

      カウンセラーに説教されたり、怒られたりされたりするのではと恐れる方もおられますが、そういった対応は克服につながらないため一切おこなっておりません。ご安心ください。

      ⇒初めてカウンセリングを受ける方へ

      対人恐怖症で苦しむ方への思い

      nishihashi_profile実は私自身も対人恐怖症で苦しんでいた過去があります。

      楽しそうな同級生に嫉妬しながら耐え続けた孤独感、聞こえるように悪口を言われても我慢するしかなかったつらさ、必死に考えて話したのに「お前、おもんないねん。もうしゃべるな」と言われたときの悲しみ、結婚式で手足が異常に震えてみんなに笑われたときの恥ずかしさ…

      友達が0人だったことも、彼女ができなかったことも、暗いとしか言われなかったことも、今では「そんなこともあったな」と思うくらいですが、当時はつらくて苦しくて死にたい気持ちしかなかったのを覚えています。

      「もう克服できないんじゃないか」と諦めかけておられるかもしれませんが、克服したいという気持ちを持ってカウンセリングを受けていただければ克服していくことはできます。

      一人で悩み苦しむ日々はもう終わりにしましょう。

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