性犯罪加害者の更生をサポートしてもらえる相談窓口、医療機関、カウンセリングルームは増えてきていますが、まだまだ不足している印象です。
心療内科やメンタルクリニックに行っても、対応できないと言われてしまうケースは少なくありません。
今回は性犯罪の再犯を絶対にしたくないと思いながらも、相談できる先が近くにない方がどうすればいいかについてお伝えします。
性犯罪の再犯防止につながる知識を得る
性犯罪の再犯防止において、まず知識を得ることが大切です。
カウンセリングでも、再犯防止につながる働きかけやアドバイスだけでなく、専門的な知識の提供をおこなうことを重視しております。
- なぜ性犯罪をしてしまうのか
- やめたいのになぜやめられないのか
- 性犯罪に遭う女性はどういう気持ちなのか
- 改善したらどういう状態になるのか
- どういうことが再犯防止につながるのか
性犯罪をしてしまう原理を理解しない限り、再犯防止はできないからです。
知識があるからこそ再犯防止に有効な取り組みができる
性犯罪の再犯防止について相談できる先がなければ、たいてい自分一人で考えるか、親子、夫婦間で話し合うかになります。
一人で考えず誰かに相談するのは良いことですが、専門的な知識がない状態で話し合ったとしても再犯防止に有効なことはなかなか思いつきません。
例えば、「性犯罪の原因は性欲が強いことだ」という結論に至ったなら、性欲を抑える方法を考えるでしょう。
実際にアダルト動画を一切見ないようにするといった過剰な対策を打つ人もおられました。
でも、本当に性欲が強いことが性犯罪の原因かと言えば、そうとは限りません。
原因となるのは性欲を強めてしまう要因であったり、刺激を求めてしまう別の欲求だったりしますからね。
知識がない状態で自分なりに考えたり、家族で話し合ったりしても、安易な発想で取り組み、改善につながらないことに時間と労力を費やすだけになってしまうことが多いのです。
性犯罪の深刻さは知識を得て初めて実感できる
性犯罪は法の一線を越えてしまっている時点で、誰もがやることではありません。
しかし、軽い気持ちで、興味本位でやっただけとしか思っていない人がほとんど。
とくに学生の場合は思春期で異性に興味を持っただけという認識をしてしまうことが多くあります。
本人だけでなく身近な家族も「性犯罪をした」という重大な問題を軽く捉えやすいのです。
性犯罪が単純な興味本位や性欲の問題ではないことをまず知らない限り、本当の問題に気付けないまま再犯してしまいます。
実際にちゃんと調べて改善が難しいものであること、依存症という厄介な病であることをちゃんと理解しておけばよかったと、再犯してしまってから後悔する人もいました。
性犯罪の再犯防止は知識を得るだけでは難しい
インターネットで得ることができる情報はたいていやらないための対策止まり。
性依存症専門の医療機関が出している本はあっても、数が少ないので得られる情報がどうしても限られてくる。
たとえ優良な情報が得られたところで本当の意味で反省し、被害者の気持ちをちゃんと考えるようになる人はいません。
そもそも少しのきっかけでそれができるようになる人は性犯罪に手を出せないはずですからね。
性犯罪をできてしまっている時点で明らかにおかしい状態になっている以上、再犯を防止するためにはカウンセリングが必要なのです。
基本的には対面でのカウンセリングとなりますが、遠方にお住まいでお越しになるのが難しい場合はオンラインでの対応もおこなっております。一度ご相談ください。