心の問題を解決していくにあたって頭で理解することはあまり重要ではありません。

最低限の知識は必要となりますが、それ以上に大切なのは実感です。

実感がないと頭で理解しても腑に落ちない。

わかっているようでわかっていない、何となく宙に浮いたような感じになってしまいますからね。

例えば、人に頼れず何でもひとりで抱え込む人がいたとします。

「何でもひとりで抱え込むのは良くないよ」と言われたりして頭では理解しているはずなのになかなか頼ることができません。

それが何かのきっかけで頼らざるを得なくなり「やっぱり頼ることは大事なんだ」と実感できたとすれば頼れるようになります。

頭で理解していてもできなかったことが、実感を得ることによってできるようになるわけです。

実感を得るために必要な「経験」

今の時代、自分が経験しなくてもインターネットで簡単に情報が得られます。

気になるラーメン屋さんがあったとして、本来なら実際に入って食べてみないとおいしいかどうかわかりません。

しかし、今はお店の名前で検索すればたいてい口コミが出てきますから実際に自分が食べてなくても判断することができます。

☆一つで「まずかった」ばかりの口コミならまず行かないでしょう。

事前に情報が知れるのはすごく便利ではありますが、経験する機会は失われてしまいます。

もし、気になったラーメン屋さんに行ってみたとすれば、おいしくなかったとしてもそのお店のラーメンを食べたという経験は得られる。

実際に食べてみたらおいしいと思うかもしれません。

経験することによっておいしい、おいしくないといった実感が得られるのです。

簡単に情報を得られる時代の影響で経験が少なくなっているのは問題だと思っています。

人は実感によって成長していく

CMで見た映画が面白そうで観に行ってみた。

実際に観て面白いなと実感する。

今度同じシリーズの映画が出たらまた観に行こうと思う。

単純ですがものすごく大切なことです。

映画が面白いという情報を知っただけ、面白そうと思っただけとは全く違います。

実感することで次の行動が変わり、その行動によってまた実感が生まれて変わっていく。

自分は何が好きで何が嫌いで、何に興味関心があって、何に対してどう感じて、どう思ってということが実感によって刻み込まれる。

アクション映画が好きで、人が多いところは疲れるから嫌いで、休みの日に録画しておいたドラマを観るのが楽しみで、たまに友達と飲みに行くのが楽しみで、友達にプレゼントして喜んでもらえたら嬉しくて…

実感の積み重ねによって「自分とは?」の答えが出て自我が確立されていくことにもなります。

今回のコラムでは実感がどういうものか、少しでもわかっていただけたら嬉しいです。