息苦しさに苦しむ女性

普通に人と話すだけでなぜか息苦しくなる。学校や職場だけの人もいれば、家族や友達が相手でも息苦しくなってしまう人もいます。

喉が詰まるような感覚、発汗、震え、吃音…あまりの息苦しさに吐き気をもよおす人もいました。

こんな状態で人と接しないといけないのは本当につらいですよね。

肺か呼吸器、もしかして心臓の病気なのか、過呼吸なのか…何かの病気かと思って呼吸器内科に行ってみたけど異常なし。

いったい何が息苦しさの原因になっているのでしょうか?

息苦しさの原因は抑圧した感情

どんな場面でも息苦しい場合は違う病気かもしれませんが、「人と話すときに息苦しくなる」というのは人とのかかわりで問題を抱えている証拠だと言えます。

嫌われるのが怖くて言いたいことが言えない。表面上はやさしい、良い人と言われる反面、心の底には嫌な気持ちや怒りが蓄積されている。

背景にはたいてい親子関係の問題や過去のいじめ等があります。

親の過干渉に自尊心を傷つけられ続けているにもかかわらず自覚がないままイライラを溜め込む。

中学の頃にいじめられていて何も言えず何も抵抗できないまま耐えるしかなかった。自分の気持ちを誤魔化さないと自分を保てなかった。

普段は平然としていますが、心の奥底では恨んでも恨みきれないほどの怒りや悲しみ等を抱えています。

言いたいことを言う、感情を表に出すとなれば、すべて出てしまいそうになるから無意識にブレーキがかかる。ブレーキをかけながら話しているから息苦しいのです。

人と話すときの息苦しさを和らげる3つの対処法

過度な緊張状態を緩和する

感情を抑えて我慢している人は、過度の緊張状態になっています。

緊張すればするほど身体が強張って呼吸が浅くなるから息苦しさを感じるわけです。

目上の人と話すときや人前で発言するときに息苦しさが増すのはいつも以上に緊張するから。

対処法としては、普段から緊張しづらい身体の状態を作っておくこと。

運動やストレッチで血流を良くする、もしくはマッサージを受けるなりして身体の緊張をほぐすようにしましょう。

定期的に肩甲骨を寄せる動作をするだけでも効果はあります。

莫大なストレスを解消する

日々の人間関係で抱えるストレスは莫大です。

感情を抑えるストレスだけでなく、息苦しさを感じながら人とかかわることへのストレスも大きい。

対処法は抱え込んだストレスを吐き出すことになります。

例えば、ヒトカラ(一人カラオケ)で大声を出してみたり、車の中で歌ってみたり、スルメや煎餅など硬い物を食べたり、ウォーキングやジョギングをしてみたり、クッションを殴ってみたり、新聞を破ってみたり、感情を書きなぐってみたり…

何が合うか人によって違いますが、やってみてスッキリすることが一番いいですね。

根本的には人間関係でストレスを抱えすぎず上手く発散できるようになることが必要だと言えます。

自律神経を整える

自律神経は交感神経と副交感神経からなるもので、新陳代謝、体温、呼吸、消化、血圧などを調整しているのですが、ストレスが発散できず過度に溜まった状態が続くと乱れてしまいます。

血液の流れを制御している交感神経が反応するため、呼吸が浅くなるだけでなく首や肩の凝りがひどくなるといった症状も出ます。

自律神経の乱れまで出ている場合の対処法はマインドフルネスや呼吸法がいいでしょう。

マインドフルネスは今この瞬間に意識を向けることをやります。お風呂に入ったときの温かさ、手を洗っているときの冷たさ、足が地面に着いている感覚等、今現在の何かに意識を向けてみてください。

呼吸法に関しては腹式呼吸が良いのですが、呼吸が浅い状態が続いていると肺が広がりにくくなっているため、まずは胸式呼吸で肺を広げるところからになります。

胸を膨らませるように息を吸い込み、息を吐き切る。ある程度息が吸いやすくなってきたら腹式呼吸に切り替える形で取り組んでみてください。1日10回以上を目安にできる範囲でやっていただければ大丈夫です。

乱れてしまった自律神経はすぐに調整できませんが、マインドフルネスや呼吸法を継続していく中で少しずつ調整されていきます。

人と話すときの息苦しさを解消するために

カウンセリングでは抑圧しすぎて見失った本音を見つけ出し、少しずつ表現していくことによって息苦しさを解消していきます。

「悪い人ではないから」と自分を誤魔化して怒りを感じないようにしていたり、「親が可哀想だから」と責められずにいたり…

あの手この手で抑え込んでいる人は多いですが、対話の中で本来あるはずの感情に目を向けていくと本音が見えてきます。

まずはカウンセリングで表現して、少しずつ家庭や学校、職場でも本音を話せるようにしていく。

本当の自分を取り戻し、息苦しさへのとらわれから抜け出したときに症状は消えるのです。

自分が納得できるかどうかも改善のポイントになりますので、こちらからお伝えする症状の原理、原因など気になるところはご質問いただければと思います。

今までの感情と同じように息苦しさも我慢する傾向が強く、我慢のし過ぎてうつ状態になっている人は多いです。

うつ状態になると克服までの期間が長引いてしまうのでなるべく早い段階でご相談いただければと思っております。

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