「自分に自信が持てない」と悩んでいる人は多いです。
そもそも自信というのは何なのか?
自信とは自分を信じること、つまり、自分との信頼関係を築くことになります。
信頼関係を築くために大切なことは何でしょうか?
友達との関係に置き換えて考えていただくとわかりやすいですね。
友達と信頼関係を築くにはどうすればいいか。
例えば、
- 約束を守る
- 嘘をつかない
- 相手を思いやる
といったことが考えられます。
自分に自信が持てるようになるために
約束を守る
人との関係において約束を守ることは当たり前の話ですが、自分に対してもちゃんとできているでしょうか?
明日から筋トレをすると決めたにもかかわらず、「今日は面倒くさいからいいや」「今日は気分が乗らないから無理だ」と何かしら理由をつけて、ダラダラと携帯をさわってやらないのは自分との約束を破ったことになります。
自分がやろうと決めたことを言い訳せずにやる、これが自分との約束を守ることです。
ただ、大前提として守れるレベルの約束をすることも大切ですから、自分はどこまでのことができてできないかを知ることも必要となります。
嘘をつかない
これは信頼を得るためというより、信頼を失わないために最低限必要なことですね。
嘘をつく人は信頼できないですから。
自分に対して嘘をつかない。
これは自分の気持ちに正直になることです。
職場の人と仲良くなりたい、友達が欲しい、結婚したい…
自分の本音を誤魔化さずに向き合って、どうすればできるようになるか考えること。そして、必要な行動を起こしていくこと。
これが自分に嘘をつかないことです。
相手を思いやる
思いやるためにはまず自分のことにちゃんと目を向けることです。
自分が落ち込んでいないかどうか、疲れていないかどうか、頑張り過ぎていないかどうか等。
そして、どうすればいいか考えてやってあげるのが自分への思いやりです。
落ち込んでいたら落ち込んでいる気持ちに共感する、疲れていたら身体を休めてあげる、頑張り過ぎていたらペースを落としてあげる…
自分に厳しい人は自分を思いやるどころか、失敗を責めたりどちらかというと自分を追い込むようなことをしています。
自分に優しく思いやりを持てる人は、他人にも本当の意味で思いやりを持つことができますね。
自発的な行動をとって初めて自信が付く
以上のようなことを自発的に繰り返すことによって、自分との信頼関係(自信)を築いていくことができます。
逆に、反対のことをしてしまうと信頼関係は崩れ、信頼されなくなってしまう。
これが自分との間でも起こっているのです。
自信のない人は基本的に誰かの意見や世間の基準に基づいて行動しています。もしできなくても誰かのせいにできますからね。
しかし、そのままの状態ではいつまで経っても自信が付くことはありません。
自分で考えて自発的に行動した結果はすべて自分の責任になりますが、そのリスクを背負った中で行動を繰り返すことが自分自身を成長させ、結果として自信が付くことになるのです。
自信がない、自信をつけたいと思っているのなら、自分と信頼関係を築けることを少しずつでも続けてみてください。
自信を持てるようになるために大切な前提
「自信が持てるようになればいい」
「自信をつけましょう」
言葉で言うと簡単で一言で終わってしまうのですが、自信をつけることは簡単ではありません。
本に載っているように自分を褒めてみても、無理やり何かを頑張ってみても、「ありのままでいいんだ」と言い聞かせても効果は出ないのは当然です。
自信とはそういうものではないからです。
では、どうすれば自信が持てるようになるのか?
言葉で表現するのは難しいですが、どういうものか少しでも伝わればと思い自分自身の経験から考えてみました。
優秀なカウンセラーと比較して自信を失った日々
臨床経験、知識も豊富、武道の達人でもありスポーツ万能、行動力もあり自信に溢れていて男性から見ても格好いいカウンセラーさんがいます。
以前そのカウンセラーさんに「クライエントさんから不満をぶつけられることがない」という話を聞いて、ぶつけられる自分はダメなんだと感じたことがありました。
なぜ自分は不満を言われてしまうのか。
そのカウンセラーさんと比べて能力が低いから不満を感じさせてしまうのではないかと思ったのです。
しかし、実際は能力よりも自分が持っている性質が影響していることに気付きました。
小さい頃から母親と弟にいじられ続け、学校ではいじめのターゲット、社会人になってからもいじられキャラでなぜかクレーム対応の役割を任されることが多かった。
今でも家族からいじられ続けて妻と娘から不満のはけ口にされやすい。友達からも遠慮なくキツイことを言われます。
つまり、私自身「言われやすい性質」を持っているから言われるということだったのです。
それを言われないようにしようとすると、自分の性質を否定することになりますし、もともとの性質で変わるものではないから、変わらないことに自分はダメだと思うようになってしまいます。
世間や他人基準で見るから自信がつかない
自信がない人は自分の基準で自分を見ることができていません。
世間や他人の基準で自分を見ているのです。
対人恐怖症を抱えてしんどい状態で仕事に行ったとしても、「仕事に行くなんてみんな当たり前にしてることだし」と他人の基準で見て「できて当たり前のことをやっただけ」と思います。
しかし、対人恐怖症を抱えていない人が仕事に行くのと、対人恐怖症を抱えている人が仕事に行くのとではしんどさを感じる度合いが全然違いますよね。
例えるなら平熱の人が仕事に行くのと高熱が出ている人が仕事に行くのと同じようなものですから。
世間や他人を基準にしてしまうのは、家族からの言葉、学校という集団生活、メディアニュースやSNSという外的要因も大きいと感じています。
家族から否定的なことを言われたり、優秀な誰かと比較されたりすることもあれば、クラスのみんなと同じように仲良くできない自分がダメだと感じたり、テレビでスタイルのいい人を見てスタイルが良くない自分はダメだと感じたり…
世間や他人の基準で自分を見ている限り自信なんてつくわけないんですよね。
自分の基準で自分を見れるようになれば自信は積み上げられていく
自分の基準で自分を見るためにはまず自分を知ることから。
自分にはこういう性質があって、こういう考えを持っていて、こういうことが好きでこういうことが嫌いで、今はこういう状態になってて…
自分を知ることによって世間や他人ではなく自分を基準にして自分を見ることができるのです。
今の自分ってこうなんだ。ここまではできるけどこれ以上はできないんだ。もともと持ってる性質の影響でこうなってるんだ。
それを踏まえた上で考えてみると意外と自分なりには頑張ってるんだな。
周りに比べたら劣ってる面は多いけどそれが自分だし。
他人や世間から求められてもできないのが今の自分で、それなりに頑張ってるから良しとしようか。
こういう感覚になれば自信が少しずつ積みあがっていき、自分の中に実は優れた面もあるんだということにも目が向けられるようになっていきます。
ただ、なかなか自分だけで考えても自分のことを知るのは難しいのでカウンセリングでサポートしております。