「初対面は大丈夫だけど2回目以降は緊張して会話ができない」と悩んでいる人は多いです。
初対面だけなら話せるのに、2回目、3回目と回を重ねるごとにだんだん話せなくなる。
2回目以降は会わないようにしたいと思っても、職場や学校、近所付き合い、子供の親同士のかかわりとなればそうはいきません。
ぎこちないまま仲良くなることもない苦しみを耐え続けるしかなくなってしまうのです。
初対面で緊張する「人見知り」と違い、2回目以降に緊張することから「二度見知り」と呼ばれています。
初めて会った人、店員さん等、見ず知らずの人なら普通に話せるけど、二回目以降に会うと緊張して人見知りのようになることから二度見知りと呼ばれています。
初対面だけで2回目以降話せなくなる原因
本当の自分がバレたら嫌われると思っている
2回目以降話せなくなる人は「本当の自分を知られたら嫌われるかも」という不安を抱えています。
初対面なら相手もそこまで踏み込んでこないし表面的な会話だけで成り立つ。本当の自分を知られないように演じることもできる。
それが2回目以降になると踏み込んだ内容になり、自己開示が避けられなくなっていくことに怖さを感じます。
本当の自分を隠しているから「バレたらどうしよう」と常にビクビク。緊張が解けず話せない状態になってしまうのです。
基本的に自分を知られないようにしながら話しているため、初対面で話せているときも表面的な会話しかできていません。
アドラー心理学の本「嫌われる勇気」の大ヒットで注目を集めた嫌われ恐怖症とは何か~原因、克服方法までお伝えしています。
話題がなくなってしまう
初対面の人と話す内容はだいたい決まっています。話題があまりなかったとしても、質問攻めすれば間をつなぐことだってできますよね。
しかし、2回目となるとすでに話したことは話せませんし、また同じ質問をするわけにもいきません。
会えば会うほど話題がなくなってしまうのです。
普段から事務連絡や情報交換のような会話しかしていない人は、質問がなくなった時点で話せなくなります。
自分に興味がないことで他人にも興味が持てない。他人に興味を持ってもらいたい気持ちは強いのに、本当の自分を知られたくないアンビバレントな状態が話題をなくす原因になっています。
会話が続くようになる4つのポイントをお伝えしています。
相手のことを知れば知るほど気を遣う度合いが高まる
初対面であれば相手のことを知らないので合わせようにも合わせられず気を遣う度合いは低い。
しかし、2回、3回と会う毎に相手のことを知っていくので、相手に合わせられるようになっていきます。
「こういうことが好きなんだな」「こういうことは嫌いなんだな」
相手のことを知れば知るほど合わせてしまうから気を遣う度合いがどんどん高まっていく。
話したいことがあっても相手が興味を持ちそうになければ話さないようにしたり、たいして興味もないのに相手の好きなことについて自分から話を振ってみたり…
気を遣って相手に合わせれば合わせるほど話しづらくなっていくのです。
初対面と2回目で生じるギャップ
初対面で話せるからこそプレッシャーがかかる
初対面で話さなかった人が2回目会ったときに話さなくても違和感はありませんが、初対面で話せる人は2回目も話せる前提で見られるから話せないと違和感が出てきます。
初対面で親しげに話していた人が2回目会ったときによそよそしくなっていたら不思議ですよね。相手は距離を置かれた、嫌われているのかなと思うかもしれません。
自分としても初対面のときにいい感じで話せたら2回目も同じくらい話せないとと思ってしまう。
「相手の期待を裏切ってはいけない」とプレッシャーを感じて話せなくなるのです。
意識すればするほど変な緊張感が生まれてぎこちなくなり、話しかけてもらっても一言返すのが精いっぱいの状態になることもあります。
親しみがないことで温度差が生じる
初対面のときに大学が同じとか、趣味が同じとか、何か共通点が見つかって親近感が湧くのはイメージしやすいと思います。
では、共通点がとくに見つからなかった場合はどうでしょう?
親近感を抱かないと思うかもしれませんが、実は初対面の段階で同じ空間にいて同じ経験をしたという共通点ができています。
つまり、一度会っただけで多少なり親しみを持つわけです。
2回目から急に馴れ馴れしく接してくる人は少ないでしょうが、挨拶も前回とは違った温かみがあるものになることがほとんど。にもかかわらず、初対面と同じような反応なら「あれっ?」となりますよね。
初対面と2回目のコミュニケーションにおける温度差が苦しみを生み出しているのです。
初対面だけでなく2回目以降も話せるようになるために
偽りのない本当の自分に気付く
初対面で普通に話せるのは自分を偽っているからですが、ほとんどの人は自覚できていません。
改善していくためには偽ってしまう自分に気付き、背景にある不安や恐怖等の感情を知る必要があります。
まずは初対面の人と話しているときの状態を身体の感覚も含めて振り返ってみてください。
普通に話せているはずの初対面でも意外と強い緊張感があったり、何か漠然とした不安があったりします。
自覚がないまま無理をしているので、気付いたらなるべく自然体の自分に近づけていく。初対面で自分を偽らないようになれば、二回目以降とのギャップがなくなって話しやすくなります。
問題のあるコミュニケーションを改善する
最初は話しかけてもらえたのに途中から話しかけてもらえなくなった経験はありませんか?
嫌われたと思いがちですが、実は別の理由であることがほとんどです。
自分の話ばかりして退屈させたくない、嫌な思いをさせたくない、迷惑を掛けたくないと気遣っているつもりが逆効果になっていることは少なくありません。
「相手の目線で見たときに自分の態度はどう映っているのか」をイメージしてみてください。
避けられているように見えるとか、自分に興味がなさそうに見えるとか、気付いたところは改善していきましょう。
一人で考えても自覚できない場合は、カウンセリングで事例をお話しいただければ客観的に相手がどう思っているかをお伝えします。
「自己開示してもいい」と思える状態にしていく
「本当の自分を知られたら嫌われるかも」という不安が強ければ強いほど自分のことを話そうとは思えません。
自己否定を繰り返している人は自分がダメだとしか思えないわけで、そんな自分を見せたら嫌われると思うのは当然ですからね。
カウンセリングを受けていただくと自分の話を否定せずしっかり受け止めてもらう経験ができるため、「自分のことを話しても大丈夫なんだ」と思えてきます。
最初はカウンセラーにも否定されるんじゃないか、変に思われるんじゃないかと思いながらになりますが、少しずつお話しいただければ大丈夫です。
みんなとは違う感性も、絶対に知られたくない過去も、普通ではないプライベートも、カウンセリングで受け止めてもらうことで話してもいいと思える感覚になっていきます。
波風立てないように自分を出さず、とにかく他人に合わせ続けてきた人生。「このままは嫌だ」と思いながらもどうすればいいかわからず悩んでおられるのであればカウンセリングにお申込みください。
人と打ち解けやすくなるための具体的なアドバイスも行っております。