サーカスの象の話をご存知でしょうか?

サーカスの象は小さくて非力な時期に鎖につながれて逃げようとしても逃げ出せない、杭が抜けないという経験を何度も何度もさせられます。

その結果、大人になって杭を抜く力をつけたにもかかわらず、逃げることを諦めてしまっているがために杭を抜いて逃げ出そうとはしなくなるという話です。

これは象の話なのですが、実は人間にも共通しています。

何度も失敗経験を積み重ねていくうちに「自分にはできないんだ」「難しいことなんだ」と思い込んでやらなくなる。

本当はもっと能力があるはずなのに「自分にはできない」と自分のできることの範囲をどんどん狭めて本当に何もできない状態になってしまうのです。

できると思い込んでいればできるようになっていく、できないと思い込んでいればできなくなっていく。

思い込みは現実になります。

例えば、「数学が得意だからテストで90点以上とるのが当たり前だ」と思い込んでいる人は90点以上をとる。

逆に「数学が苦手だからテストで50点しかとれない」と思い込んでいる人は50点しかとれなくなってしまう。

90点以上とるのが当たり前になっている人は、本人に頑張っている意識がなくても90点以上をとるために必要なことをやる。

50点しかとれない人は50点しかとれない前提だから高得点をとるために必要なことをやっていない。

これは本人の努力が足りていないという話ではありません。

できないと思い込んでいる限り、いくら努力してもできないままになってしまうということです。

対人恐怖症の症状が出るからできないというのも同じ。

「周りの目が気になるから外に出られない」と思い込んでいる人は外に出られない前提で考え、行動しています。

必要なものはすべてインターネットで注文をするとか、家族に頼んで買ってきてもらうとか。

外に出られる前提で考えていない、行動していないから外に出られなくなってしまうわけです。

「自分は人に嫌われる人間だ」と思い込んでいる人は他人に嫌われるようなことを無意識にやってしまうし、「自分は幸せになれない人間だ」と思い込んでいる人は幸せになれそうなタイミングでわざと上手くいかない選択をする。

偽の薬でも効くと思い込んで飲めば効くというプラシーボ(プラセボ)効果は有名ですよね。

誤診で余命宣告をされた人が実際に亡くなってしまったという話もあるくらい。

思い込みというのは本当に強力なものです。

「症状があるからできない」という思い込みは自力ではなかなか変えられませんが、カウンセリングを受けていくことで「もしかしたらできるかも」に変えていくことができます。