恥ずかしくて顔を隠す女性

些細なことに反応して顔が赤くなり、周りにどう思われるか気にし出すとさらに顔が真っ赤になる。

赤面症の悩みはカウンセリングで解決していくことができます。

赤面症とは?

赤面症は赤面恐怖症とも呼ばれ、赤面している自分を見られることに異常なまでの恥ずかしさを感じる症状です。

対人恐怖症の一種でもっとも多い症状でしたが、最近は減少傾向にあると言われています。

赤面症は表情恐怖症視線恐怖症との関連が認められており、顔の表情や視線に症状が広がりやすいのが特徴です。

赤面恐怖、表情恐怖、視線恐怖を対人恐怖の中核群とみなし、それぞれは互いに関連し合い、時の経過とともにこの順に症状が変化するとした。また、異性に対する好意から赤面を経験し、その克服に努めているうちに表情が強張るようになり、やがて他人の視線をひどく意識するようになった症例を挙げ、赤面恐怖段階→表情恐怖段階→視線恐怖段階と症状変遷が進むにつれ恐怖の度合いが深まることを指摘した。

引用元:対人恐怖症の精神力動、2007、近畿福祉大学紀要

誰しも人前で失敗したり、格好悪いなと思うようなことをしてしまうと恥ずかしくて赤面することはあります。

しかし、赤面症の人は赤面することで耐えがたいほどの恥ずかしさを感じるため、赤面するかもしれないと思う予期不安から赤面しやすい状態になっています。

そして、実際に赤面すると恥ずかしさでさらに赤面がひどくなったり、大量の汗をかいたり、身体に発疹のようなものが出てきたりして症状は悪化していくのです。

赤面症が引き起こされる原理

赤面しているときにクラスメイトから何か言われたことがキッカケとなって赤面症を発症するケースが多いです。

顔が赤くなっていることをからかわれて気にし出すのはもちろん、「顔赤いね」「かわいいね」と言われたりするのも、赤面していることに焦点が当たるので発症のキッカケとなります。

周りの子たちは顔が赤くなっていないのに自分だけ赤い。顔が赤くなってしまう自分はおかしいのではないか…

「赤面してはいけない」と思うことがこの症状を悪化させていく要因になっています。

恥ずかしさを感じて顔が赤くなるのは生理現象なので放っておけば勝手におさまるのですが、止めようとしたり隠そうとしたりと過剰に意識してしまうことによっておさまらなくなってしまう。

「赤面しても周りはそんなに見ていないはずだ」と頭ではわかっていても、赤面する場面になると気にすることが止められないのです。

赤面症の背景にある感情の抑圧

些細なことに反応して顔が赤くなりやすい人は、自分の感情を抑え込んでいる傾向が見られます。

まったく感情が出ないわけではないけど、大喜びしたり、爆笑したり、熱く語ったり、泣いたり、怒ったりといった興奮して顔が赤くなるような感情表現をほとんどしていない。

たいてい幼少期から続いていることなので習慣化されており、自分の中では「そういう性格なんだ」と認識しています。

しかし、実際は内面に湧き上がってくる感情があるため、表現されない感情が日々蓄積されている。

その蓄積された感情が何かしらのキッカケで顔に出ることが赤面につながっていると考えられるのです。

感情表現ができるようになるにつれ、赤面することが減っていった事例はいくつもありました。

赤面症を克服するために

「赤面する=異常」という捉え方を変える

体質等で顔が赤くなりやすい人、なりにくい人はいます。

かといって、顔が赤くなった経験が一度もないという人はいないでしょう。

赤面症の場合は恥ずかしさが影響していますが、他にも怒っているとき、重い物を運んでいるとき、感動して泣いているとき、発熱しているとき等、いろんな状況で顔が赤くなることはありますからね。

赤面していることを馬鹿にしてくる人がいたとすれば、それは自分ではなく相手に問題があると言えます。

「顔が赤くなることは誰にでもあって、ただそれが自分は出やすいだけなんだ」と考えることができれば、赤面はおさまりやすい状態になるのです。

一人で思い悩んでいると赤面が大変なことにしか思えませんが、カウンセリングで視野を広げる働きかけを受けていく中で捉え方が変わっていきます。

人の目を気にしなくてもいい状態にしていく

赤面症は対人恐怖症の一種であることから、他人の目を過剰に意識する他人基準が引き起こしていると言えます。

そもそも恥ずかしさというのは人の目があるからこそ感じるものであって、自分しかいない場所で赤面しても恥ずかしいと思うことはありませんからね。

人の目を意識する度合いが高ければ高いほど恥ずかしさを感じるため、過度に人の目を気にしなくていい状態にしていくことが赤面症の克服につながります。

赤面するから人とのかかわりを避けるのではなく、自分が人とかかわりたいと思うならかかわる。

自分の本音を大事にすることができるにつれて人の目を気にする度合いは下がります。

そして、人とのかかわりの中で赤面が大きな影響を及ぼすものではないと実感できたとき、赤面することが気にならない状態になっていくのです。

カウンセリングでは赤面に対する捉え方を変えること、自分の本音と向き合うことを中心に赤面症の克服をサポートしております。

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