失敗したらどうしようと考えると怖くて仕方ない。

やりたいこと、やるべきことがあっても失敗を恐れていると行動できずに困ります。

「失敗は成功の元」「失敗しても死ぬわけじゃないし」なんて言い聞かせても効果なし。

どうすれば失敗を恐れる状態を克服できるのでしょうか?

私自身の体験談を交えて失敗恐怖症の原因、克服方法を具体的にお伝えします。

失敗恐怖症とは?

失敗恐怖症は名前の通り自分が何かに失敗することを過剰に恐れる症状です。

失敗して恥ずかしさや屈辱を感じるのが耐えがたい。

背景には失敗する自分を受け入れられない、許せない心理も働いています。

別に失敗するのが当然だと思っていれば、失敗したところで恥ずかしさも屈辱も感じませんからね。

自己イメージが肥大化している証拠であり、幼児的万能感が強い傾向が見られます。

完璧な自分なら受け入れられるけど完璧でない自分は受け入れられない。

親子関係でありのままの自分が受け入れてもらえなかったから、必死に受け入れてもらおうと完璧を目指すのです。

親子関係が生み出す失敗への恐れ

例えば、同じ小学生でも失敗を恐れず果敢にチャレンジしていく子もいれば、全然チャレンジしない子もいますよね。

なぜでしょうか?

まず生まれ持った性質の影響が考えられます。

不安を感じやすいタイプ、あまり感じないタイプがいるからです。

かといって、不安を感じやすい子供が必ず失敗恐怖症になるわけではありません。

もともと不安を感じやすい性質を持っていても失敗を恐れずチャレンジできる子もいます。

大きく影響するのは生まれ育った環境、親子関係です。

親が子供に失敗を含めた体験をどれだけさせてきたか、子供の失敗をどう捉えていたか。

世間体を気にする親は失敗に対して否定的な態度を取りがち。

過干渉や過保護によって子供の失敗経験を奪う親も多くいます。

失敗をする自分は親に受け入れてもらえないと思うから、失敗することが怖くて仕方ないのです。

失敗が怖いのは恥の文化も影響している

日本独自の「恥の文化」によって「個人<集団(世間)」という考え方が深く根付いています。

小学校での6年間、中学校での3年間、義務教育の期間中ずっと自己主張よりも和を乱さない集団行動を上手くできるように教育されるわけですから、できるだけ恥をかかないようにしようという意識はより一層強くなるのです。

みんなと一緒という安心を得るために、友達が持っているものと同じおもちゃを親にねだったり、友達と同じような服装をしたり、流行にやたらと敏感になったり…

自分から見た自分ではなく、世間から見た自分を過剰に意識するようになってしまうがゆえ対人恐怖症になりやすいのは、日本人である以上誰にでも言えるのではないかと思っています。

誰しも恥をかくことが怖いですし、進んで恥をかこうという人は珍しいですよね?

でも、恥をかく可能性があることをしていかない限り、人は本当の意味で成長していくことはできません。

日本の恥の文化の影響で自己主張をしない空気を読む人間になるのも仕方がないとは思います。

ただ、聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ということわざがあるように、一時の恥をかくことから逃げ続ける限り一生そのことに悩まされ続けることになるわけです。

失敗恐怖症だった私の経験談

小学5年生の頃、体育の授業でケンケンパの遊びをみんなでやることになりました。

ゲーム感覚で楽しめるようにとフラフープやマットで道を作ってあるところを跳んでいくというもの。

みんなは楽しそうにどんどん跳んでいく中、私は一人順番が来ても後ろに回ってやりませんでした。

その様子に気付いた担任の先生は「西橋、なんで跳ばへんのや?お前がやってへんのは知ってるんやぞ!」と私に怒鳴ったのです。

自分ではバレてないつもりでしたが、小学5年生の考えることなんて大人から見ればバレバレですよね(笑)

なぜそこまでしてやらなかったのか?

できない自分を認めたくない、やればできるという可能性を残す幼児的万能感があったと思います。

実際にやってみて気付く本当の自分

でも、先生に怒られてはやらないわけにいきません。

号泣しながらみんなが注目する中やりました。

恥ずかしいどころではないくらいの何とも言えない気持ちの中、それでもやってみたら自分なりに跳んでいくことができたのです。

みんなと比べたらペースは遅いし、上手く着地できなかったりもありましたがそれでもなんとかできました。

すごく無様でダサい姿。

でも、それが当時の自分にできる精一杯だったと言えます。

恥をかきたくない一心で失敗を避けてきた

思い返せば小さい頃からあの手この手で失敗を避けてきました。

できるかわからないことは「できない!」と言って頑なにやろうとしない。

テストの点数が悪いのは恥ずかしいからと答えを写して点数を誤魔化す。

みんなと一緒に遊びたいのに入れてもらえないから一人で何かしているように見せかける。

最初は不安を感じやすい性質の影響だったのですが、母親の過干渉と否定を受け続ける中で失敗を恐れるようになっていました。

何でも器用にこなす弟と比較してコンプレックスを感じていたのも大きかったと思います。

失敗して恥をかくくらいなら避ける。

やらなければバレずに済むわけですからね。

失敗を避ける=成長できない

でも、そうやって避けてばかりいるから一向にできるようにはならないし、年齢を重ねる毎に周りとの差が開いてきて余計に見せられなくなっていたのです。

「こんな年にもなってこんなこともできないなんて」と自己嫌悪でどんどん自分を嫌いになる。

嫌いな自分を見せたくないから自分を出さなくなっていく。

ダメな自分を知られたくないから人とのかかわりを避ける。

この悪循環の先に待ち受けていたのが対人恐怖症だったわけです。

失敗を恐れて恥をかく場面を避ける習慣があれば必ず対人恐怖症になるとは言えません。

ただ、恥をかかないように、失敗しないようにと避けることで人として成長できないというのは間違いなく言えます。

失敗を恐れず行動できるようになるために

失敗ではなく成功に意識を向ける

失敗をゼロにしよう、防ごうとばかり考えていると、どうしても思い切った行動が取れず小さくまとまってしまいがちになります。

思い切った行動を取れば評価される結果が出せるはずなのに、それができないために評価されないままになってしまう。

良い意見を持っているにもかかわらず、否定されることを恐れて会議で発言しないのも同じですね。

失敗を意識しすぎて緊張する。

緊張によって上手く頭が働かなくなって失敗してしまうなんてこともあります。

失敗しないようにすることで逆に失敗してしまう。

何をやってるんだという話ですよね。

人間は失敗によって成長しています。

ハイハイしかできなかった赤ちゃんの頃から立ち上がって歩けるようになるまで何度もこけました。

自転車に乗れるようになるまで何度もこけて、ケガをした人もいるでしょう。

誰もが失敗を経験することで、失敗から学び今まで生きてきているのです。

失敗をしないことではなく「どうすれば上手くいくか」を考えてみてください。

失敗を恐れなくなれば思い切った行動がとれるようになり、仕事上でも評価されやすくなります。

失敗をどう活かすか考える

失敗は防ごうとしても起こってしまうもので、私自身もサラリーマン時代に失敗を繰り返してきました。

ややこしい役員に間違った書類を提出して上司に怒られたり、事務所の鍵を指定の場所に戻すのを忘れて怒られたり、お客さんに送るはずのメールを違うところに送ってしまったり…

まあ、細かいことを挙げればキリがないくらい出てきます(苦笑)

確かにこういった失敗をしないことは大事なのですが失敗をゼロにすることは不可能です。

テストで100点満点を目指していた私たちにとって失敗をゼロにすることが一番大事に思えてしまいますがもっと大事なことがあります。

それは「失敗をした後にどうするか」です。

  • なるべく早い段階で報告、相談をする
  • 間違って迷惑をかけてしまったなら相手に誠心誠意謝る
  • 失敗の傷口が広がらないように対策を打つ
  • 間違って提出したものは取り消しをしてもらえるように依頼する
  • 同じミスを繰り返さないような仕組みを考える

失敗してしまった後のリカバリーが一番大切なんですよね。

それでも失敗が怖くて仕方がない…

「失敗したらどうしよう…」と躊躇してしまって行動できない人は多いと思います。

  • 失敗したら上司から怒られるかもしれない
  • 失敗したら同僚から仕事できないヤツと思われるかもしれない
  • 失敗したらもう付き合ってくれなくなるかもしれない
  • 失敗したら辞めさせられるかもしれない
  • 失敗したらいじめられるかもしれない
  • 失敗したら変に思われるかもしれない

こんなことを考えていたら怖くて行動できなくなるのも無理ないですよね。

だからといって、行動しないままだと、会社では評価されず、プライベートでも自分がないヤツだと軽くあしらわれるようになってしまいます。

ですので、失敗を恐れずに行動しましょう。

なんて言っても難しいですよね?(笑)

行動しようとしても失敗したときのことを考えたら怖くて行動できないんですから。

失敗への恐れをなくすために有効な手段として「失敗を目的にする」方法があります。

「?」という感じかもしれませんが、これは成功を目的としてやっているから失敗を恐れるという原理を逆手にとったもの。

普段、人は何かに取り組むとき、とくに仕事やイベント事で成功を求められる場面で失敗への恐怖心が強くなります。

成功しないといけないという状況に置かれると「失敗してはいけない」と思うわけですから当然ですよね。

確かに、この気持ちによって事前準備を必死に頑張ったりする面はメリットだと言えますが、本番になってもこの気持ちのままだと逆に余計な力みが出て失敗しやすくなってしまいます。

それを「失敗しよう」「恥をかこう」といったことを目的にすることで和らげてあげる。

成功が目的である場合と、失敗が目的である場合の気負いの違いは歴然たるものですからね。

この方法はよく飛び込み営業で「成約を目指す」という目的を「断られに行く」「パンフレットを配りに行く」等の目的に変える形で活用されていました。(今もされているかどうかは不明です)

全力で気負っているときよりも力が抜けているときの方が本番では良いパフォーマンスができやすいので、失敗を恐れてしまう、緊張しやすいという方は一度お試し下さい。