「人に迷惑をかけたくない」は生きる目的ではない

「人に迷惑をかけたくない」は生きる目的ではない

他人に迷惑をかけないことは社会生活をしていく上で必要ですが、過度に意識していると負担になっていきます。

迷惑をかけないようにするということは、悩みがあっても自分で抱え込み、自分の欲求を我慢して抑え込むことにつながるからです。

日本では自分より他人を優先することが美徳とされるため、人に迷惑をかけないことが素晴らしいことのように勘違いされているところがあるのではと思っています。

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人に迷惑をかけない生き方が引き起こす問題

迷惑をかけない裏で自分の気持ちは置き去り

  • 親に迷惑がかかるから相談せず一人で抱え込む
  • 友達に迷惑がかかるから一人で頑張ってこなす
  • 職場の人に迷惑がかかるから誰にも頼らず仕事を頑張る

迷惑をかけないようにと抱え込むのはしんどいことです。

本当はしんどいし、もう無理だと思う気持ちがあるのに無視してないがしろにする。

人に迷惑を掛けないようにと意識すればするほど、自分の気持ちを大事にできなくなっていくのです。

人との距離感が縮まらない

人に迷惑をかけないようにしていると、助けを求めることも甘えることもできません。

  • 困っていても手伝ってほしいと言わない
  • どれだけ悩んでいても相談しない
  • 嫌なことがあっても愚痴を言わない

「手伝いましょうか?」と言ってくれても「大丈夫です」と断る。

人とのかかわりが減るだけでなく、周りの人たちに距離を感じさせてしまいます。

逆に、些細なことでも「ちょっと聞いてよ」「手伝ってもらえませんか?」と声をかける人は距離が縮まりやすい。

適度に助けを求めたり甘えたりすることは、良好な人間関係を築く大切な要素だからです。

人に迷惑をかけないよう必死になる原因

生まれ育った家庭環境の影響

世間体を気にする親は「人にどう思われるか」「どう見られるか」が基準になるため、人に迷惑を掛けないことを重視します。

家庭環境の中で「人に迷惑を掛けないこと」の重要性が高かったから、人に迷惑を掛けないようにしなければという思いが強いのです。

迷惑になるからという理由で怒られていた経験だけでなく、親が周りに異常に気を遣っている姿も影響しています。

生まれ育った家庭環境で人に迷惑を掛けることが厳禁だったから、「人に迷惑をかけてはいけない」と自動的に思ってしまうわけです。

マイナスを防ぐことに意識が向きすぎている

迷惑をかけないようにするのはマイナスを防ぐ考え方です。

  • 変に見られないようにしよう
  • 嫌われないようにしよう
  • バカにされないようにしよう
  • 心配をかけないようにしよう
  • ミスをしないようにしよう
  • 波風を立てないようにしよう

普段からマイナスを防ぐことにばかり意識が向いているから、迷惑を掛けないようにしなければと思いやすいのです。

迷惑を掛けないようにしていることで嫌われないけど好かれることもない状態のため、安心できない関係のままマイナスを防ぎ続けることになっているところもあります。

自分にプラスがないという自信のなさ

自分に何かしらプラスの要素があると思っている人は、他人に迷惑を掛けることを過度に気にしません。

多少迷惑を掛けてもプラスで補われるという感覚があるからです。

しかし、「自分には何もいいところがない。ダメなところばっかりだ…」と思っていたり、自分の存在がマイナスの影響を与えると思っていたりすれば、これ以上のマイナスを出してはいけないと思いますよね。

迷惑をかけてしまうことに過敏なのは、自分には良いところがないと思う自信のなさも影響しているのです。

自己否定の感覚が強い人ほど迷惑を掛けることに抵抗を感じやすい傾向が見られます。

迷惑をかけるかけないの次元から抜け出す

相互扶助の考え方を持つ

そもそも人が生きていく上で迷惑をかけないようにするのは不可能です。

お互いに迷惑をかけてしまう部分がありながらも、どこかで補い合っていく相互扶助で世の中は成り立っていますからね。

例えば、生まれつき何かしらの障害がある人は、迷惑をかけざるをえないところがどうしても出てくるでしょう。

障害がなかったとしても、体調が悪いときに助けてもらうことがあったり、大雑把な人は細かい人にフォローしてもらうことがあったりします。

だから、迷惑をかけないようにするのではなく、迷惑をかけてしまう分、何かで補えるようにしていく考え方が大切なのです。

迷惑を掛けているであろう相手に直接が無理なら間接的にでも、それも無理なら他の人の為になることをしてみてください。

実際に「迷惑をかけないようにする」から「迷惑をかけても他で補う」に考えを切り替えて一気に変わることができた方もいました。

プラスを生み出す方向に焦点を当てる

マイナスを防ぐ方向ではなく、プラスを生み出す方向に目を向けてみましょう。

まずは自分を満たすことから考えてみてください。

「自分にとってどういう生活ができれば心地いいのか?」

「自分にとってどういう人付き合いができれば楽しいのか?」

「自分にとってどういうことができたら嬉しいのか?」

その上で周りの人たちのために何かできることはないかを考えてみるという順番です。

迷惑をかけないようにと気を遣うのではなく、自分にとっても相手にとっても嬉しいこと、楽しめることを探すようにしてみてください。

今までの習慣が根付いているのでなかなか難しいところはありますが、少しだけでも取り組んでいただけたらと思います。

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