HSP

HSPは「Highly Sensitive Person」の略で生まれつきひといちばい敏感な人を指す言葉です。

HSPという性質を持っている以上、みんなと同じようにはできません。

誰も気にしないことを自分だけ気にしたり、他の人に比べて疲れやすかったり…

社会で適応していくためには敏感な自分と上手く付き合う方法を探していくことが必要です。

私自身の体験をもとにHSPの人が仕事や人間関係で悩まないための対処法をお伝えしていきます。

まずはHSP特有の感性を知るところから

自分は何に敏感かを考えてみる

私は音に敏感な性質があります。

苦手な音は口笛、犬が水を飲む音、咀嚼音とか。とくに予測できない大きな音が苦手なので、風船が割れる音とかはめちゃくちゃ怖いです。

だから、風船を配っている店員さんとか風船を持っている子供がいたら近づかない。バルーンアートなんかは怖くて見てられません。

風船をねじるって…

娘が風船好きなので一緒に見たことがあるのですが、ねじるたびに心の中で悲鳴をあげていました。

「あー、割れそう、待って、それ以上ねじったら、あー、もう無理やって。あかんって。もう絶対割れるやん…」

ムンクの叫び状態ですよ(笑)

感性を自分の基準で見ていく

これほどまでに風船を怖がる人は少ないと思いますので、周りからは変わってるとかおかしいとか言われるかもしれません。

でも、これは他人の基準で見ればの話であって、自分の基準で見ればどうでしょうか?

「音に敏感な性質を持っているから反応する」というのは、ごく自然で当たり前のことですよね。

このように自分の感性を知れば知るほど、自分を自分の基準で見れるようになっていきます。

HSPの生きづらさの大きな原因となっている自己肯定感のなさを解消するために大切なことです。

関係が継続する人にはHSPの感覚を伝える

嗅覚過敏を家族に伝えてみた結果

私は嗅覚も過敏なので食事中に何か別のにおいがあると食べられなくなります。中学時代は食事中に近くで父親がタバコを吸うと食欲を失っていたほど。

しかし、妻はまったく気にならないタイプなので私が食事をしている最中に歯磨きをしながら目の前に来て座りました。

「えっ?うそやろ?」

そんなことされたら気持ち悪くて食事どころではありません。

無理してでも食べようかと思いましたが、妻はわからないからやっているだけなので伝えようと決意。

考え抜いた上で「目の前で歯磨きをされたら歯磨き粉を食べているような感覚になるから食べられへん。ハンドクリームを塗られたらハンドクリームを食べている感覚になるから気持ち悪い。」と伝えたのです。(ハンドクリームも以前あって我慢していたのであわせて伝えました)

妻は「ふーん」という感じでしたが、娘は「なんで気になるかわからんけど、ハンドクリームを食べるのは気持ち悪いな」と言ってくれました。

相手に理解してもらいやすい表現で伝える

もし、言っても理解されないからと我慢して食べていたとしたら、機嫌が悪くなってしゃべらなくなっていたと思います。

となれば、妻も娘も「何か機嫌悪そうで面倒くさいな」と嫌な気持ちになったでしょう。

感覚過敏等の特殊な感覚は理解されにくいものではありますが、相手に少しでも伝わりやすい言葉で伝える努力は必要かと思います。

些細なことを気にしやすいので気になることは気になると伝える。

なかなか自分の中で消化できないことがあれば何回でも言う。何回も言うことに抵抗を感じるなら書く。

ほとんどの人が不安に感じなさそうなことでも自分が不安なら話してみる。

自分が信頼できそうと思える人には少しずつでも話していくようにしましょう。

自分なりの対処法を考える

ただ、伝えたからといって理解してもらえるとは限りませんし、何でもかんでも配慮してもらうのは違います。

HSPという自分の特性を理解して、上手く付き合っていく方法を身に着けることも必要なのです。

  • 耐えられないニオイを回避するための対策を考えておく
  • 話を聞いてくれる相手が嫌にならないようにちょっと笑える話にする
  • 自分の時間を確保できるようにスケジュールを調整する
  • 省エネのためになるべくパターン化させる

自分の特性がよくわからない、どう付き合っていけばいいかわからない場合、カウンセリングを受けていただければ一緒に考えます。

HSPだから特性が多いのはありますが、誰にでも固有の特性はあるもの。

お互いに特性を伝えて配慮し合うことが関係性をより良いものにしていくのかなと思っています。

⇒HSPの生きづらさを解消するカウンセリング